【文スト】森鴎外を攻略します。

首領13話 ページ14

貴女side



『…織田』



織田「…」



あれから幾度か名前を呼ぶけれど

返事をしない



抱き締めながら頭を撫でるその繰り返し

まるで子供をあやす様に


織田の目に光はなかった
余程大切だったということが分かる証だ


愛情を沢山あげたのだろう


そう思いながらまた
織田の頭を一撫で…



『…作之助、もう大丈夫？』



織田「…」



ポタッ



『ほんとにｯ…ごめんない私がもっと…もっと早く』



また泣いてしまった

情けなくて恥ずかしいのに涙が止まらない



織田「…A…俺は、もう」



『もういいの…もいいからｯお願いだからやめて』



織田「駄目だ…俺にはまだやらないといけない事があるんだ、離してくれ」



『嫌よ！！絶対に嫌だ！！！行ったら、作之助が死んじゃう…』



織田「…頼むA、離してくれ」



『嫌！！考え直して作之助お願いだからっ！』



織田「いいから離せ！！！」



『いやったら嫌！！！！絶対に離さない！！絶対よ！！』



太宰「織田作！！A！！」



口論をしているといつの間にか太宰と太宰の部下がそこに居た



『だ、ざい』



太宰「…なんて顔してるんだいA」



知らないわよ今どんな顔してるなんて


そんなの今考える事じゃない


スルッ



『え、あ、織田！！！』



織田「…もう、呼んでくれないのか」



『え？』



太宰「行くな織田作！！」



織田「…止めるな」



太宰「敵地に1人で行くつもりかい」



織田「嗚呼」



太宰「駄目だ行くな！」



太宰がそう言った途端
まるで二人の仲を割くように雷が落ちた


太宰の最後の叫びも、もう彼奴には届いていなかった







その後、織田は死んだ

織田の死んだ後の2週間後に太宰が任務を放棄し、ポートマフィアを裏切り逃げた

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