よし、番外編へ行こう。と思った今日この頃。【文スト】 参。

どちらかが嫉妬・アニヲタ様リクエスト ページ31

ハイ来ました出られない部屋ー。何だポッキーゲーム以来か……？ アレはアレで強烈な印象として残っているが、まさかヘタレ谷崎君と共にこんな処に入るとは思ってもみなかった。しかも【どちらかが嫉妬しろ】っていうお題！

そもそも嫉妬というモンは相手に好意を抱いてないとできないのでは……？ アレか、幼稚園児が自分のぬいぐるみを友達にとられた時みたいな気持ちを抱けってか？(例えが判りにくい)


谷崎君なんてさっきから「えッ此処何処！？」っていう超一般人風の驚き方を披露してくれているぜ。そういう君が好きだよ……、何か周りの人異様に理解力が高い人ばっかいるからさ……。



『私が君に嫉妬するか、君が私に嫉妬するか』

「理解力高いのはどちらかというと凪さんの気がするけど……」



谷崎君はそんな風に呟きながら、私の向かいにちょこんと正座して座った。ちなみに私はあぐらである。こういう処に女子力とかそういうんが現れるんだなと身をもって実感したぜチクショウ。

──さて、とにもかくにも、嫉妬をさせる為には自分が楽しかった思い出等を話せばいいのだろうか。私のその考えを基に、色々と思い出話をすることになった訳で。



「ナオミと先日買い物に行きました」

『鏡花ちゃんと一緒に猫カフェ行きました』

「えッと……、春野さんにお茶を淹れてもらいました」

『与謝野さんに解体されました』

「それ楽しい思い出！？」



谷崎君の的確な突っ込みをはさみつつ、そうやって思い出話に花を咲かせて(？)いたのだが──うむ、扉が出現する気配は全くもってない。この正方形の部屋は窓も何もないので、それが出現したらすぐにわかるはずなのだが。

私は嫉妬していないし、彼も嫉妬していないということなのだろう──と思っていた矢先、谷崎君が「あ、あの」と伏し目がちに切り出した。曰く、女の子の話より、男の子の話の方が嫉妬しやすいのではないかと。


嫉妬してくれんの？ と訊いたらめっちゃ顔赤くなってて可愛すぎかよって思った。




『そうだなぁ……。最近、乱歩さんと一緒に駄菓子屋巡りをしたなあ』




こんなコトで良いのかいと云おうとした瞬間、パッと扉がファンファーレと共に出現する。

……え？ と困惑する私を置いて、谷崎君が正座の状態から膝を崩して立ち上がる。思わずその肩を掴んで振り向かせると、谷崎君は恥ずかしそうに頬をかいて、






「……ハハ、ちょっと、嫉妬しちゃいました」






私のハートは即座にブレイキングされた。萌えギレしそう。

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