よし、番外編へ行こう。と思った今日この頃。【文スト】 参。

「ポッキーゲーム」・カビゴン可愛いよね様リクエスト ページ16

【ポッキーゲームを床ドンしながら行え】


『ぽぽっぽぽぽぽぽ！？』

「おいどうした！？」




ポッキーゲームという余りにパワーワード過ぎる言葉がこんな真っ白い部屋で出てくれば多分誰でもこうなると思います。あ、ならない？ そっか……、ならないか……。


いやでもこれ中也さんとポッキーゲームをやれってこと？ いやむしろそれ以外ないのは分かってるけどマジで云ってるコレ、え？ 無理じゃないかな、私中也さんファン全員に殺される案件じゃないですかやだアアアアアア！！(ガチ)

いやこんな美麗なお顔の方とぽっぽぽぽポッキーゲーム(ビブラート)なんてできる訳ないだろうが何云っとんじゃワレ、いやまぁ誰が此処作ってんのかは知らないけどさぁ！！



……取り敢えず動かな何にもならんと思うので、机の上に乗っているポッキーの箱の中身を確認する。三本あった。つまり三本やれってことかちくしょうめ！！ クソゲーにも程があんぞオイ！！


中也さんは百面相をする私を可哀想な子でも見るみたいに見てた。止めてくれますか。




「何にしたって、やんなきゃ出れねェならやるしかねェだろ。ほら、寝転がれ」




溜め息を吐いた中也さんがそう云うが、いやいやいや無理ですってムリムリ絶対アウト。いや何がアウトかは判らんがとにかくアウトです、なんてことを半ベソをかきながら彼に伝える。鼻水でぐっちゃぐちゃになった顔だったんですげぇドン引きされた。泣いた。


まーそんな茶番劇も「さっさと寝転がんねェと潰すぞ」と青筋を浮かべながら彼が云ったら従う他になく。アレだね、マフィアの幹部ってすごいんだね！(今更)

ファンの方々申し訳御座いません今から死んで参ります……、なんて思いを胸に天井を仰いでいたら「すごい顔してるぞ」って真顔の中也さんに云われた。待って真顔は泣く。つか泣いた。




「ん」




ポッキーの一本目を銜(くわ)えた中也さんが、それの先端で私の口を開けるよう促すように、唇をトントンと叩く。正直云ってこの状況でドアップの中也さんがそんな顔してるなんて性癖ドストライクで死にそうだった。

恐らく林檎レベルで赤くなっているであろう顔を必死に冷まそうとしながら、口を開けて、それを躊躇いがちに銜えた。


瞬間的にぽきっと(感覚的にはぼきっと)ポッキーが折れる。いやまぁ折ったのは私なんだけども。


中也さんは流石にこんな簡単に私が試合を放棄するなんて考えもしてなかったのか、「は？」口からポッキーを取り落とした。

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