雨が173粒。 ページ40
総帥さんは先ず、奥さんを撃った。
頭と胸に一発ずつ撃たれた奥さんは、拘束された侭倒れた。
血が流れ、近くに座っていた藤本の服を紅く染めた。
総帥さんは不敵に嗤い、今度は藤本に銃を向けた。
「お父さんやめてよ!!」
「お前殺せば、俺は生きられるんだ。俺の為に死ね。」
総帥さんが引き金を引こうとした。
其の前に私は、先程の銃で総帥さんの脳天を打ち抜いた。
総帥さんの血が藤本に掛かった。藤本は意味が判らないといった顔をしていた。
「誰が生かすなんて云った?考えるとしか云って無いのに勝手に勘違いして、莫迦だなぁ。」
「え、じゃあ、私も…」
「嗚呼、勿論アンタも殺すよ?」
「ふざけんな!!何で私がお前なんかに殺されなきゃいけないわけ?!」
「此方の台詞だわ、雌豚。誰の所為で私がこんなんに成ったと思ってるの?原因作ったのお前なんだよ?」
「知らないわよ!!私のお城にアンタがいたのが悪いんでしょう?!カルマ君だって、私のものなの!!ポートマフィアに入るって決めたのはアンタでしょ!!私に関係無い!!」
顔を真っ赤にして怒鳴り散らす藤本。
家族揃って莫迦だなぁ。私を怒らせたら、殺されるって判らないのかな?まぁ、怒らせてなくても殺すけどさ。
「だから、私がポートマフィアに入る原因を作ったのはお前だって何回云えば判る訳?
お前が私を裏切り者に仕立て上げなければ、私は皆に裏切られる事も無かった。
私が裏切られるように仕向けたのは誰だよ!!お前じゃん!!巫山戯んなよ!!」
ついつい、声を荒らげてしまった。
こんな奴相手に荒ぶるなんて情けない。
「お前だけは赦さないって決めてんの。」
私から沢山のものを奪ったはお前だけは。
私は藤本の額に銃口を押し付けた。恐怖からか、ヒッ、と声を出した。
「アリス、貴女ガ手ヲ汚スナンテ事、シナクテイイノヨ。」
「チェシャ猫?」
「私ガ貴女ノ代ワリニ此奴ヲ殺シテアゲル。アリスヲ傷付ケタンダモノ、其ノ罪ハ重イ。アリスヲ傷付ケル奴ハ私達ガ殺ス。」
「……判った。お願いする。」
「原形ヲ留メナイ位、グチャグチャニスルカラネ♪」
「裏切りは赦される事の無い、穢れた罪。裏切り者は処罰されるべき者。」
私がそう云うと、チェシャ猫は藤本に斬り掛かった。
この時のチェシャ猫を初めて怖いと思った。でも、嬉しくも有った。私の事を思ってくれていたのだから。
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ベベンべエエェェ - 何か自分が恥ずかしいデス… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
ベベンべエエェェ - 私誰かが憎しんでる顔とか、絶望してる顔大好きなんですよね…何時の間にかドエスになってたり… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
永眠(プロフ) - あの、すみません。この次の小説にパスワードが着いていて、書かれてある通りに打ったり、コメントでみたパスワードを書いたんですけど、開けなくて。どうしたらいいですか? (2020年7月8日 13時) (レス) id: b1f570929b (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - 零魔さん» コメントありがとう!!そう言って頂けて、嬉しい限りです!ありがとうございます! (2018年3月16日 9時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
零魔 - 凄い! (2018年3月15日 22時) (レス) id: 8e0c5fded6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バンビ | 作成日時:2016年12月29日 14時