第29話「襲撃」夢主 ページ30
「あ、国木田さん。敦くん見てない?」
「……?小僧なら、さっき大荷物を持って何処かに行ったようだが。お前のお気に入りなら、その辺りもちゃんと教育をだな……」
「其れって、何処で!?」
「……寮の前、だが。」
慌てて聞き返す私に、国木田さんは途中で言葉を切ってしまったからなのか、怪訝そうな顔をして答える。
……にしても、大荷物。寮の前。
「何で止めなかったの、国木田さん!ちょっと私捕まえて来なくちゃ!というかこの程度、乱歩さんじゃなくても分かるでしょうに!」
「……はぁ?って、待ていろは!何を依頼でもないのに勝手に出ていこうとしている!行かせないぞ……!」
私の言葉に、国木田さんは不意を突かれたような腑抜けた声を出すも、我に返ったように必死そうな表情をして私を止めようとしてくる。
「……何ですか、この状況?」
「さぁなぁ。妾にも分からん。」
「三角関係に見えるのが面白いねぇ。」
私と国木田さんが睨み合っているのを、賢治くん達は楽しそうに眺めていた、その時……ドアが吹き飛ぶ。
「何ッ……」
「へェ……思ってたより早いお出ましで。」
私は怒りで顔をピクピクさせながら、何とか笑顔を作ってそういう。
……すると、黒蜥蜴の数人が私に気づき、口をパクパクさせながら逃げたそうにしていた。
これは、教育し直す必要があるな。顔を覚えておかないと。
「失礼、探偵社なのに
状況を把握している(と思っている)、柳浪おじさんは、笑ったまま「それからノックも」と付け加えた。
「多めに見てくれ。用事はすぐ済む。」
突撃の指示を出したのとほぼ同時に、私は異能を展開した。
敦くんの事は後回しだ……先に目の前の問題を、片さなければ。
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業猫(プロフ) - ルナさん» コメントありがとうございます……修正しますので少々お待ちください;; (2020年6月4日 23時) (レス) id: 3f4322bc19 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 名字を設定しても、(名字)のままなんですけど.... (2020年6月4日 23時) (レス) id: 63ee3bf45b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:業猫 | 作成日時:2019年5月20日 18時