約束_42 ページ13
「いつまでそうやってウジウジしてるつもり?」
皆に伝わるように
わたしの想いが届くように、声を出す
「わたし達は今日、負けた。
反省は必要。でも、止まったままじゃいられないのよ。
あの時ああしてれば、なんて考えるだけ時間の無駄。
戻れもしないものを憂う意味なんて無い。
それなのに、後ろを振り向いてばかりでなんになるの?
大事なのは、次、勝つ為に、今を、明日をどうするか。
前を向いて、考えることでしょ?
この悔しさを、”悔しい”ままで終わらせないこと!
強くなる為に、やるべき事を考えなさいよ!」
わたしは、皆と一緒にコートには立てない
きっと、わたしと皆とじゃ”悔しい”の大きさも違う
だけど!それでも!
わたしのことを”仲間”と呼んでくれるから
一緒に戦ってほしいって、言ってくれたから!
皆と同じ気持ちで、バレーボールをしていたいから
……あぁもう、泣かないって、決めてたのに
「……わたしのっ、大好きな音駒の皆は!もっともっと強くなって……!っ、次は絶対に……、勝つんだから!!」
悔しさともどかしさがごちゃ混ぜになって溢れる
勝ち残らなければ意味は無い
そのためには、強くならなければいけないのだ
「……A!さっきのやつ、俺にも頼む!!」
「俺も。思いっきりやってくれ」
一通り話し終わった後
シンとする空気の中、夜久と海の言葉がその空気を壊す
「俺もお願いシャス!!」
「俺も」
「俺は……、チョットは優しくしてほしいカモ」
そして2年生が前に出てきて
「自分もお願いするッス!!」
「僕も!」
「俺も、お願いします」
「俺も!!Aさんの”気合い入れ”、やってほしいです!」
続いて1年生の皆も手を挙げる
そして……
「悪ぃ、俺にももっかいやってくんね?お前の気持ち聞いた上で、もっかいちゃんと、受け止めてぇ」
最後にクロがそう言った
「……順番に並んで!とっととやって、明日に向けてちゃんと休むわよ!」
「「あス!!」」
宣言通り、全員の背中を叩いて
今日は解散となった
「手が痛い……」
「あんだけ力いっぱい叩けばそうなるだろ。……A、あんがとな」
「……別に、大したことはしてない。……”酸素”、ちゃんと運びなさいよ」
「!……仰せの通りに、我らが”酸素”様」
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ピンス(プロフ) - とても面白いです!!続き楽しみにしてます! (3月10日 23時) (レス) @page6 id: a7fb103bed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ama | 作成日時:2024年3月8日 17時