237:うしさせ天 ページ16
「今日は、、、」
これが来たと玄関ですぐ分厚くて重い何が入っているかわからない郵便物を渡す。
「とりあえず、おかえり」
こんなもん後で、と荷物を放り投げ抱き締められる。
明日からいつもより少し長い休みに入る。
会社に送られてくる訳の分からない荷物から開放されることが嬉しくて彼の背中に腕を回そうとした時、後ろから声が聞こえた。
「あのー、入れないんですけど」
「後ろ詰まってまーす」
聞こえてますかー?と棒読みな天月さんとうらたんの声に、ハッとして彼を離そうとしても離れてくれない。
「避けて入ってくれればいいと思いまーす」
通られへん事ない、と彼は私を抱き締めながら二人に悪態をついている。
今日はセンラさんに渡したい物があるから丁度良いし俺が送るよとどうやら事情を聞いたらしい天月さんが送ってくれることになっていた。
それを聞いたうらたんが面白そうだから俺もと二人が家まで送ってくれた。
「もー、お邪魔します」
「ただいまー」
勝手にしてと呆れた声がして恥ずかしい。
けどいつまでも離さない彼の腕も嬉しい。
「やっと向こう行ってくれたー」
おかえり、何も無かった?と優しいキスが唇に落ちてきて頷く。
「ちょっと買い物したら遅くなっちゃった」
「うらたんやろ。行きたいって言うた時怪しいと思った」
楽しかったならいいよと頭を撫でられ、リビングに行くと帰りにうらたんがどうしても買いたいと買ったタピオカを四人で飲んでいた。
「すげえうまい!」
「こんなん流行ってんの?」
「女の子たちばっかりで恥ずかしかったんだけど」
「この間飲んだやつと味ちゃうなぁ」
好きにくつろいでのんびりした様子に何故か安心感が込み上げてくる。
Aちゃんとセンラも早くと座るよう急かすさかたんの声は弾んでいて、やっぱり集まると賑やかでいいなぁとソファに腰を下ろした。
「開ける?」
「私も気になるんだけど...」
送られてきた荷物をテーブルの上に置いて私の顔を見る天月さんに答えると彼は少し微妙な顔をした。
結局この間の荷物は洋服だったと言っていたけど今回は荷物の重さからして違う。
「Aちゃんは目瞑ってて」
「、、、わかった」
最初は俺らが見るとその場で目を閉じて手で顔を覆うと袋を破る音がする。
なんやろ、というさかたんの声以降物音がするだけで誰の声も聞こえなくて不安になる。
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あーりん(プロフ) - めめさん» ありがとうございます!甘い二人が書きたい私としては早くこのシリアスを抜けたい所ですがしばしお付き合い下さい!笑 (2019年8月27日 21時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
めめ(プロフ) - 更新お疲れさまです(^^)いつも楽しみに待ってます!シリアス展開なのに先が気になってワクワクしていますw更新頑張ってください! (2019年8月27日 16時) (レス) id: 08075475cf (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - 怜莉さん» 楽しみに待って頂いているのがすごく嬉しいです!( ;__; )コメント頂けてとても励みになりますー!少しシリアスなお話が続きますがお付き合いよろしくお願いします! (2019年8月27日 15時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
怜莉(プロフ) - 更新ありがとうございます!いつも楽しみで、今か今かと待っていますw個人的になんで話数毎の評価ができないんだーーーーー!!!と嘆いていますwこの先の夢主ちゃんとセンラさんがどうなるか気になります!更新頑張って下さい!待ってます! (2019年8月27日 10時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - ぷーさん» ありがとうございますー!これからもよろしくお願いします!あと、課題頑張って下さい!!w (2019年8月27日 1時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーりん | 作成日時:2019年8月8日 4時