Episode 2 ページ6
授業は長いようで短いようで、あっという間に4時間が過ぎ、昼休みになった。
クラスは一気に騒がしくなり、友達同士で机をくっつけて弁当を食べ始める人や、財布を片手に購買へと走っていく人、教室から出て他クラスの子と待ち合わせする人など、行動はそれぞれに任せられるため、各々自由に食べる。
そんな中私は、最近見つけた人の少ないスポットへと向かっていた。
教室で一人で弁当を開けて食べていると、同情してか私を「一緒に食べよう!」と誘って来る人がたまにいるから、少し面倒なのだ。折角のお誘いだから、と私が輪に入っても、話の内容は大体芸能界の話で、普段ほとんどテレビを見ない私には全くついていけない。
だから、自衛も含めてそこで食べよう、とそのスポットを見つけたときに心に決めた。
「……よし」
とん、とん、と階段を上った先にあるそのスポット__屋上。
大きなガラス製のドアから差し込む眩しい光に、思わず目を瞑った。知っている人こそあまりいないが、こっそりと昼休み限定で鍵を先生が開けてくれているのだ。
スマホと弁当を片手に、ドアノブを回すと、ガチャと音を立ててドアが開いた。
すると、屋上には先客がいたらしく、音に反応してそのグループにいた何人かが私の方へ視線を向けた。
ブレザーを脱いでワイシャツ姿になっている人、お洒落っぽく着くずしている人、真面目にブレザーのボタンまでしっかり止めている人など、着方はそれぞれだったが、全員共通して胸元には黄色いリボンが揺れていた。
黄色いリボンは……2年生。先輩か。
気まずくならないように、ぺこっと軽くお辞儀をしてそのグループから離れようとしたとき、その中にいたある人物と目が合ってしまった。
……姉だ。
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らむね - え…すこ← (2020年6月8日 22時) (レス) id: 9e28ad89d2 (このIDを非表示/違反報告)
りょうか@狂花水月(プロフ) - ゆーひさん» 忘れるわけがない笑笑 嬉しいって言ってくれると私もすごく嬉しいです◎ ありがと!!更新頑張ります(`・ω・´)b (2020年4月9日 17時) (レス) id: 2fccda524d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーひ - よかった!覚えててもらえた!!笑 またりょうかの小説読めて嬉しい!更新頑張ってね! (2020年4月9日 14時) (レス) id: b9150210a3 (このIDを非表示/違反報告)
りょうか@狂花水月(プロフ) - ゆーひさん» え待ってゆーひ?!めっちゃ覚えてるよ……!!実は大好きな作者さんが最近復帰してて、それ読んだら私も復帰したくなっちゃったんだよね笑笑 ありがとうございます……(´;ω;`) (2020年4月8日 23時) (レス) id: 23902dfb1a (このIDを非表示/違反報告)
ゆーひ - なんとなく占ツクみてたら、復帰しててびっくりした!!私のこと覚えてるかな・・・?リメイク版も素敵でした♪ (2020年4月8日 21時) (レス) id: b9150210a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りょうか@狂花水月 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/a812e7560b/
作成日時:2020年3月31日 13時