母親の再婚相手の子供が超人気歌い手だった件について(utit)

じゅーなな ページ22

嘔吐表現アリ！！注意！！！！


Aside

まふが痴漢をされた。

凄く怖がってた。

その顔を見ると怒りが収まらなくて、痴漢の手を握った。

我を忘れて。

それから痴漢男を警察に突き出し、駅を出た。

その瞬間、我に帰った。

手を握った時に感じた感触。

振り解くために必死に握った手。

忘れたいほどの嫌な記憶が脳裏を駆け巡る。

喉の奥から何かが迫り上がる感覚。

まずい。

ま「あのさ、ｈ『ごめん、ちょっと待ってて』え、ちょ、」

まふの言葉を遮り、路地裏へ向かう。

ここならきっと誰も見ていない。

『う゛、げほっ、ぉえっ、』

やっちゃった。

自分の吐瀉物と荒々しい吐息。

その瞬間、

ま「ふっくん！？」

まふがきた。

来てしまった。

『ごほっ、ま、ふ・・・？げほっ」

ま「大丈夫！？」

まふは僕の背中をさする。

嫌だ。

迷惑をかけるのが。

心配されるのが。

まふの手を振り払う。

ﾊﾟﾝｯと乾いた音がした。

『やめ、ゴポッ、げぇ、がはっ、』

壁に寄りかかり肩を揺らしながら胃酸を吐き出す。

僕は俯くままで、まふの表情は見えてなかった。

一瞬の沈黙。

ま「ごめん、表でまってるね。」

そう言ってまふはまぶしい表通りにむかった。


『まって・・・！』


1人にしないで......！

じゅーはち→←おしらせ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す