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You side
彼はそう言って、私の意思もろくに問わず、そのまま怪我の手当てをし始めた。フョードルさんが私の人差し指を優しく握ると、みるみるうちに包帯が巻かれていく。私が瞬きを3回くらいした頃には、すでに怪我の処置は終わっていた。
「おぉ……」
「あまり動かすと傷口が開きますよ」
私が感動のあまり包帯が巻かれた人差し指を動かしていると、フョードルさんにそれを目ざとく見つけられた。にしても、今日はフョードルさんの新しい一面を沢山見つけているような気がする。
彼があんなに驚いているのは初めて見たし、包帯が上手に巻ける所なんて尚更知らなかった。今度、フョードルさんに包帯の巻き方教えてもらおうかな。万が一、怪我した人が教会に来ても困らないようにしたいし……。
「フョードルさん、ありがとうございます……!」
「いえいえ、聖女様の為であればお安い御用ですよ。またお困りの事があれば何なりと」
そう言って彼は笑いながら、頭を軽く下に下げて、左手を胸に、右手を腰に置いた。それはもう、西洋の王子様がするお辞儀そのものだった。
見目麗しい彼がその仕草をすれば、きっと殆どの女性が胸をときめかせるだろう。……勿論、私も例外ではない。今も、私の心臓は大きな音を立てて脈打っている。破壊力がとんでもない。
「おや?Aさん、どうかされました?」
「な、何でもないです……」
「あなたの仕草に胸がときめきました」なんて事は口が裂けても言えない。ドン引きされた後、その日から彼が教会に来なくなるのがオチだろう。それだけは絶対に避けたい。
フョードルさんがいなければ、他に友人や家族の居ない私は天涯孤独の修道女に逆戻りなのだから。
「Aさん。子供たちの朝食を用意しなくても良いのですか?」
「あっ」
そうだった、そうだった。私は
私は漸くやるべきことを思い出して、冷蔵庫へと足を進めた。杏那くんと沙紗くん、待たせちゃってごめん……。
「い、急いで作ります!」
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びねつ(プロフ) - 夜のお魚さん» お褒めいただきありがとうございます……😭😭そう言って頂けると凄く嬉しいです🥲応援を糧に更新頑張ろうと思います‼️👍 (2月27日 20時) (レス) id: 50028a7fa3 (このIDを非表示/違反報告)
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