検索窓
今日:34 hit、昨日:3 hit、合計:6,497 hit

28 ページ28

「なに?なんか言ったら?早く言えよ!!ええ!?なに!?もしかして庇ってるんじゃないでしょうね?そういう友情系やめてくれる!?うざったいんだよ!!」

そんなに大声を出したところで、皆、余計に喋りづらくなるだけなのに。

ノアが教室を見渡す。

「あら?それに、雅も来てないみたいね?」
「あ、本当だ」
「休みかも、ね……」
「ったく。今日から……いじめてやろうかと思ったのに」

皆が「いじめ」に反応する。

「やっぱりそうなんだ」と言いたそうな顔をしている。
皆薄々気付いていたんだ。
雅ちゃんの席をあんな風にしたのは、ノアたちだってこと。

「……あ!そうだ!誰がやったか言わないんだったら、雅の代わりに今日だけ、だけど……この中から一人いじめてあげるわ」
「あ、それ良いね!」
「雅の代わり……誰かな?」
「今日だけ、ね。毎日、よりはマシだね?」
「ふふ。でしょう?今日だけなんだから、別にいいよね〜?」

いじめてあげる、だって?
はあ?

怒りがふつふつと沸き上がってきた。

軽々しく、いじめるとか言うなよ。
今日だけだからマシ?どっちにしたって、いじめは心に傷をつけるんだよ。
今もなお、いじめで苦しんでいる人が全国……いや、全世界にいるのに。
それなのに、コイツらは……!!

「……誰も言わない?ん〜、だったら……そうだね……」
「おっ、おっ!?いじめるのは誰?誰?」

……キーンコーンカーンコーン……

そのとき鳴り響くベル。
朝の時間は終わり。ホームルームを始めなければならない。

皆自分の席に戻って行く。
私とユイも戻る。ノアたちはイラつきながら席につく。

先生がやってきて、ホームルームが始まる。
そして、途中から星宮が戻ってきて先生に怒られる。
「どこいっていた」など。

ホームルームのとき、私は上の空だった。

誰が今日いじめられるのか。

そのことばかりが頭に渦巻く。

皆も同じようで、ボーッとしていた。
出席確認のときは、何人もの人が遅れて返事をしていた。
先生は、「どうしたどうしたー!」と、少し注意をしていた。

ちなみに、私も注意された一人だ。

29→←27



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.4/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:オリジナル , 学校行きたくない , 学校   
作品ジャンル:その他, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ムクロねこ | 作成日時:2015年7月6日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。