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こちらは本当に短いお話となっております。ですので、ホムペツクールで描かせていただきました。
暇つぶしにでも見て頂けたら幸いです!

リア友と散歩していた時に、ネタを出し合った結果生まれた作品です!

そのリア友の垢↓
かたつむり。(?)
http://uranai.nosv.org/personal.php?t=akinana43

Attention
・この物語はフィクションです
・実際にいる団体、人物とは一切関係ありません


ホムペどうぞ。
【ホムペ】 千々をまとめてみた



私の家の近くには、公園がある。緑も豊かで、空気も綺麗。涼やかな風は気持ちが良くて、朝の散歩には絶好の場所だ。

……そんな場所にも、必ずと言っていいほど欠点はある。



「ほら〜たっくん、あ〜んして?」

「あいかわらず、もえちゃんの作る料理はおいしいなぁ」



……リア充が、頻繁に出没するのだ。

私は、今日何回目かというほどのため息をついた。ため息を吐く度に、また憂鬱な気分になってしまうことすら鬱陶しい。


リア充がイチャイチャするのは千歩譲って許せる。だけど、せめて別の場所でやってほしい。彼氏いない歴=年齢、の私がこんなところで歩いているのが場違いじゃないか。

見せつけているつもり? だなんて偏見満載の解釈をしてしまう。非リアなんだよ、許せよ。



「……いっそのこと、爆ぜてくれないかなぁ……」



誰にも聞かれないようにつぶやいた言葉。

もちろん本気にはしていない。単なる願望を口にしたまでだ。こんな願望を持っている時点で自分の人格を疑ってしまうが、願うくらいなら罪にはならない。

……なんて思っていたら。



「きゃあっ」

「どうしたんだい、もえちゃん!」



やけに騒がしいな。

好奇心が首をもたげ、横目でちらりと見てしまう。



「……なーんだ」



なんのことはない。ただ、虫が女に近づいて、それで騒いでいるだけだった。ハエがぶーんとリア充に近づいていく。

___しかし、次の瞬間。



_ボンッ_



火薬が破裂するような耳障りの悪い音が聞こえ、反射的にそちらを向く。すると、さっきまでイチャイチャしていたリア充が、顔を煤で真っ黒けにして、呆然としていた。



「なにあれ……。爆発した……!?」



爆発物なんてあったの? まず爆発されて生きてるの? 疑問が私の頭の中を侵食している一方で、未だにリア充は呆然としている。

しかし彼らが呆然としていたのは一瞬で、次の瞬間向かい合った。

ああ、また慰め合いっこでもするのかな。



「たっくん……! ホントはあたし、我慢がならなかった。いっつもいっつも同じ言い回しの褒め方で! バカなんじゃないの!?」

「はぁ!? それを言うなら、俺だってたいしておいしくもないお前の弁当を褒めてやってたんだろ!? 感謝くらいしろよ!」

「なにそれ、そんなこと思ってたわけ!? 最低! もういい、たっくんなんかより良い男、見つけてやるんだから!」

「こっちだってお前なんて女、願い下げだ!」



………………はぁ?

なにあれ。……え、真面目に……爆ぜた?(物理的にも、リア充的にも)

そんなことを思っている間にも、彼らはお互いを睨みあいながら背を向けて去っていく。残されたのは、状況が呑み込めていない私だけ。

このままここに居ても仕方がないのはわかっているが、どうも理解できなくて首を傾げた。



「……」



その状態を見つめている一人の男がいるとは、私は知る由もなかった。







リア充が爆ぜてから、一晩たった次の日の朝。

いつものように公園に散歩をしに行こうとすると、ドアの前に一人の男が立っていた。

来ている服はスーツ。しかし普通のサラリーマンのように気崩していなく、どこかのお偉いさんのような雰囲気を醸し出している。



「……昨日の朝、公園におられましたね?」

「はい?」



なんで急にそんなことを訊かれるのかがわからずに、素っ頓狂な声を出してしまう。



「はぁ……確かに、いましたけど」

「彼らが、爆発するのを見たと思いますが」



彼ら、というのはあのリア充のことだろうか。確かに爆発はしていた。そのあとリア充的に爆ぜた。そのことが、このおっさんに関係あるのだろうか。

おっさんの頭の上から指先までじろじろと見る。



「……失礼。私、こういう者です」



差し出されたのは名刺。しかし、名前、電話番号などには一切目は向かなかった。



「リア充、撲滅委員会…?」



名刺には確かにそう書かれている。……え、名刺って自分の仕事とかを書くものだよね?

私がそう呟くと、男は満足したようにうなずいた。



「ええ、日本政府直属の機関です。私は、その代表となっております」

「なんで……そんな機関……」



男は、全て説明してくれた。

要約すると、こうだ。



・最近はとみに離婚の問題が多い。

・そのため、本気で愛し合っている恋人のみを残し、残りは撲滅させ、離婚問題を少なくする、という試みが起きた。

・手順は簡単。リア充のもとに超小型爆弾を内蔵したハエを送り込み、爆発させる。

・その爆弾に含まれた、微量因子が人間の精神系に影響を及ぼし、相手への醜い思いを爆発させる。



「はぁ……そんな、ことが……」



途切れ途切れにそう呟くと、男の目が怪しく光った。



「ええ。ですがこれはまだ試作の段階。また、このようなことが明るみになれば、人権問題、ということで日本政府に対する批判が起きてしまいます。……どうか、このことはご内密に」



丁寧な口調を装っていても、言葉には含みが感じられる。

バラしたらどんな目に合うか分かっているだろうな、という言外の匂わせ……要するに、脅しだ。



「では、私はこれで」



男が玄関から去ろうとする。私は思わず、男を引き留めた。



「待ってください! ……私、私も、リア充撲滅委員会、に入らせてください!」



私の、リア充に対する醜い思いが爆発した瞬間だった。







「ん……んあ?」



窓から光が差し込む、だなんてどこの少女マンガの主人公かと突っ込みたくなるような目覚めを迎える。

ゆっくりと目を開けると、そこは見慣れた私の部屋だった。



「……まさか、今までの、全部夢?」



喜んでいいのか、悪いのかわからない微妙な感情が私を襲う。……あれ、全部夢だったんだ。夢の内容を回想してみると、確かに荒唐無稽だよな、なんて納得してしまった。

まあいっか。本当はリア充だって悪い人じゃないんだ。はっきり言ってしまえば、非リアである私たちの嫉妬。

あの夢は、そのことを私に気付かせてくれた―――……


ふと、窓の外にいる男女が目に映る。



「まったくもぉ〜たっくんったら、可愛いんだからぁ」

「もえちゃんだって、世界の全てよりも可愛いよ」



……。



「…………やっぱリア充爆ぜろ」







ここまでこの作品を読んで下さり、ありがとうございます!

この作品は『リア充爆ぜろと思っていたら、本当に爆ぜました。』という題名通りの物語です。夢オチなので、かなり荒唐無稽な箇所もありましたが、そこはどうか割愛してください!

ユーザーランキング210位にランクインさせていただきました。
ありがとうございます!

2020年4月25日、千々





殿堂入りありがとうございます。

改めて見返してみると、改正したいところが多々ありましたのでリメイクさせていただきました。なるべく本来の文体は残していますけどね(笑)

2020年7月18日、追記

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千々(プロフ) - マスカキ星人さん» ありがとうございます! (2020年8月3日 21時) (レス) id: b78eeb1902 (このIDを非表示/違反報告)
マスカキ星人 - めちゃ面白かったです! (2020年8月2日 19時) (レス) id: 0eb0a2954a (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - イチゴいちさん» フィクションな上に夢オチです(笑) 発想は公園なんですけどね……さすがに日本政府あんなことしません() ありがとうございました! (2020年7月24日 14時) (レス) id: b78eeb1902 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴいち - 本当の話?て思ってたら夢落ちでした笑まあ本当だったら色々問題あるんですけどね。面白かったです (2020年7月23日 17時) (レス) id: 86b9e23d57 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - おパンツドラゴンさん» ありがとうございます! (2020年6月16日 17時) (レス) id: 4401622583 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千々 | 作成日時:2020年4月25日 22時

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