喧嘩したら無気力系の彼女が逃げた。【中也】文スト

逃げた２６ ページ28

中「まーだ泣いてんのかよお前ら！！いい加減泣きやめよ」


『うぅ……だってあんな感動ものだとは思わなかったんだもん…』


樋「…最後のあの不意打ちはズル過ぎます…グスッ…あんなに切ない話になるなんて思いもしなくってぇぇ」


芥「………グスッ。」


感傷に浸ってるのに本当に中也は空気が読めないなぁ……


『なんで！？感動したでしょ？！？！』


中「いや、確かに感動したけどなぁ…泣くほどでも無いな。』


『はぁ…もういいよ。芥川達も付き合ってくれてありがとね』


芥「いい息抜きになりました。」

樋「今日はありがとうございました！」


また映画鑑賞しましょうね〜と手を振りながら去っていった樋口と芥川。


『んん〜〜なんか中也と久しぶりにゴロゴロ出来て良かったよ〜』


中「たまにはこう言うのもいいな」


『次は太宰さんも呼んでみる？』


中「それだけは許さねぇぞ』


おー怖い怖い。


そのままつまんない事話しながら芥川の部屋でのんびり過ごす。


なんか…平和だなぁ。


ここが本当にマフィアなんて物騒な所じゃ無いみたいに思えてくる


マフィアから一時的に逃げてからこの短期間ですっごい色んな事あったし。


太宰さんには会うし


中也には追いかけられるし


秘密部屋はバレるし


芥川は中也にぶん殴られるし




中「なにボーとしてんだよ」


『んー？平和だなぁと思ってね。』


中「………なんかお前、丸くなったよな。」


え、突然何。


『はぁ！？太ったっていいたいの！？』


中「違ぇよ！！雰囲気が丸くなったって事だよ！！つーかお前は痩せすぎだ！もっと肉付けろ！」


怒鳴りながら褒められても…

素直じゃ無いなぁ…まぁ可愛いから許す。


『んー、丸くなったかな？？』


確かに色々あったけどこの短期間に私の中の何かが変わった気はしないけど


中「なんかな。明るくなったと言うか優しくなったと言うか」


『そっか…まぁでも悪い気はしないかな。』


中「……なぁ」


『ん？』


返事をするとボスッと私の膝に寝転がる中也。

デレ期なのかな…？？

どうすればいいのか分かんないので取り敢えず頭を撫でといた。すると頭をお腹にグリグリ当ててきた。


中「…今回の事は俺が悪かったからもう勝手にどっか行くな。本気で焦った。」


あ、デレ期だなこれは。

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