花嫁修業54日目 ページ18
『……死?』
なんだそれは…
母の冗談か何かだろうか?
有り得ない、死ぬなんて…私が、まふまふ様を置いて……1人先に飛び立つなんて、嫌
『…うそ、』
「……本当よ、A。信じて、私を…お母さんを信じてちょうだい」
『……嘘だよ、…死ぬ、なんて』
「その証拠に、私はここに居るの」
『っ…お母さんは、死んでない、死んでないよ…ここに居るもん…私の、手、握ってるじゃんか!!』
「…」
『ねぇ…嘘でしょ?まふまふ様にもう、会えないの?』
「…私と一緒に行きましょう、此処から、また幸せに暮らそう?」
『…。』
母と暮らしたら、どれだけ幸せなんだろうか。あの世界に居た時の母はいつも誰かに酷いことを言われて、泣いて、でも私には大丈夫と言って微笑んでた。
無理してる母に気づきながらも、支えることが出来なかった。
……今なら、母と幸せに暮らせるんじゃ…?
『………………………………うん、お母さん』
「!!…そう、行きましょう、A」
手を繋ぐ、母は美しい顔で有名だった。
私がいなければもっともっと長く生きれた。
私が迷惑をかけなければ母は打首になんてされなかった。
私が、生まれなければ…。
【A】
『っ…!』
誰、誰なの?
私のことを呼ぶのは誰?
【ごめん、ごめんね…逝かないで、僕と、一緒に生きて…幸せになって】
「A?…どうしたの?」
『…。』
【僕のこと、過去も全部正直に話す…君を傷つけたことは許されない…きっと、これからも僕は許せない】
『まふ、まふ様』
「…ねぇ、本当にどうしたの?…A、行きましょう?」
『ま、待ってお母さん、少しだけ、もう少しだけ…!』
【……でも、僕は……君と生きたい。我儘で最低で見下されたり、軽蔑されても仕方ない…でも、それでも僕は、君に生きて欲しい】
『!!』
言葉が流れ込んでくる。
胸が苦しくなる、まふまふ様の手を握りたい。
まだ、死にたくない…
お母さんとも行きたい、けど…私は……
「A!!」
『っ!』
「いい加減にして、何があったの!?」
『…お母さん、ごめん。私、まだ死にたくない』
「……そうやって、貴方も置いていくの?」
『……ごめん』
「…1つ、私は嘘をついたわ…此処は、死の狭間じゃない。……生と、死の狭間」
『…!』
「おいで…生きたいんでしょう?」
『うん、お母さん…ごめん』
「…今度はもっと生きてから、会いましょうね…愛してるわ、A」
母は手を振り、私から離れた。
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ちょこ - 終わってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます! (2021年5月19日 19時) (レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
あや - 始めまして!この小説すごい好きです! まふまふさん推しなので得に! 受験お疲れ様です 更新頑張ってください! (2020年4月3日 0時) (レス) id: a7aad2115f (このIDを非表示/違反報告)
胡桃きら - 推しを愛で隊(夜桜)さん» お返事ありがとうございます。受験だったのですね、お疲れ様です!そしてほんとにすみません、、何回も読み返していてこれまで占ツクで読んだの中でトップ3の中に入るぐらいだいすきな作品です!これからも応援しています、作者様のペースで更新頑張られてください。 (2020年3月29日 21時) (レス) id: 5346f0bcd8 (このIDを非表示/違反報告)
推しを愛で隊(夜桜)(プロフ) - 胡桃きらさん» 初めまして、そんな有難い言葉を頂いて本当に嬉しい限りです…!!受験も終わりましたので、更新を少しずつ再開しようと思っています。我儘なんかじゃありません!!わざわざコメントして頂けるなんて驚きましたが…w更新は再開します。絶対なのでご安心して下さい!! (2020年3月7日 14時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)
推しを愛で隊(夜桜)(プロフ) - あいろさん» あ、ありがとうございます!!! (2020年3月7日 13時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜桜 | 作成日時:2019年4月9日 0時