花嫁修業53日目 ページ17
「＿＿＿」
『……』
誰の、声だろう…？
なんの話をしているの？どうしてそんなに焦っているの？喧嘩しちゃ駄目だよ、何も生まれないよ。
……なんで、私のことを見て泣いてるの？
「＿＿＿＿＿A」
名前を呼ばれ、私は振り返る。
そこには黄緑色の着物に青い髪留めが生える女性が立っていた。
私は自分が息を呑んだことに気がつく、目の前の女性は昔から知っている、彼女は…私の、大切な人。
失ってしまった、人…
･
･
『…………………………お、かぁ…さん？』
「……えぇ、そうよ…A」
『っ！！？………お母さんっ！！』
「おっと、………あらあら、大変、甘えん坊にでもなったの？A…ふふっ」
飛び出して抱きついた私をいつもの様に撫でる母、私は嬉しくなってぐりぐりと頭を擦り付ける。母の顔は優しく綺麗な顔立ちだった。
そういえば、母の顔はこんな感じだったな…、思い出していなかったから忘れてしまっていた。
『…お母さん、会えて嬉しい』
「えぇ、私もまた会えて嬉しいわ。嬉しいわね、久しぶりの娘の顔を見るのは…」
『…それはこっちのセリフだよ』
母はそうね、と言って再び私の頭を撫でた。暖かい、人の体温。久しぶりに触れる、まふまふ様以外の手…
『(……？まふまふ様？)』
「…A」
『ん？』
「久しぶりに沢山お話しましょ？娘とお話なんて何年ぶりか分からないもの！」
『！！…うんっ！』
私は母と色んなことを話した。
母が私の元から離れたあとの村の様子、生贄になってしまった私、その後の野菜の育ちなど普通ならしないであろう内容の会話を私達は止まることなく話し続けた。
『(……ぁ、こんなにここに居たら怒られちゃう…？…誰に？)』
……誰って、まふまふ様…に…
『………お母さん、あのさ』
「んー？どうかしたの？」
『私、まふまふ様のところに行かなくちゃ…もう行くね』
その時、腕をひかれる。
突然の母の行動に驚きながらも振り返った、しかし母の目を見て目を見開く。
母の目は微かに赤くなっている気がした。
「…………………………………行かないで」
『っ……なんで？』
「……おいて、かないで。私のことを置いていかないで…」
『…置いていかないよ、でも、私帰らなくちゃいけないし…』
「…………何処に」
『ぇ、それは…まふまふ様の「違うわ」
「此処には……そんなもの無いの」
『ぇ』
母は静かに目を閉じて、再び目を開けた。
「此処は…………死の狭間」
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ちょこ - 終わってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！ (2021年5月19日 19時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
あや - 始めまして！この小説すごい好きです！ まふまふさん推しなので得に！ 受験お疲れ様です 更新頑張ってください！ (2020年4月3日 0時) (レス) id: a7aad2115f (このIDを非表示/違反報告)
胡桃きら - 推しを愛で隊(夜桜)さん» お返事ありがとうございます。受験だったのですね、お疲れ様です！そしてほんとにすみません、、何回も読み返していてこれまで占ツクで読んだの中でトップ3の中に入るぐらいだいすきな作品です！これからも応援しています、作者様のペースで更新頑張られてください。 (2020年3月29日 21時) (レス) id: 5346f0bcd8 (このIDを非表示/違反報告)
推しを愛で隊(夜桜)(プロフ) - 胡桃きらさん» 初めまして、そんな有難い言葉を頂いて本当に嬉しい限りです…！！受験も終わりましたので、更新を少しずつ再開しようと思っています。我儘なんかじゃありません！！わざわざコメントして頂けるなんて驚きましたが…w更新は再開します。絶対なのでご安心して下さい！！ (2020年3月7日 14時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)
推しを愛で隊(夜桜)(プロフ) - あいろさん» あ、ありがとうございます！！！ (2020年3月7日 13時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜
| 作成日時：2019年4月9日 0時
