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episode.10 ページ10

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「…どちら様ですか?」




まずは何よりも先に自己紹介だ。そう言って、私はこういうものですと名刺を渡した。すると彼はジーっと名刺を見つめて裏表を交互に見た。




「これ何なん?」




「は?」




こいつ馬鹿?と思って私は彼を見た。首を傾げてこっちを見るものだから本心だと分かった。本当に名刺を知らないとは。そんな人間もいるものだな。と御曹司のような彼をじっくり見た。





「私の名前はA」





「俺は坂田」




私が名乗るとすぐに名乗ってくれた坂田という男はまだ肉を食べている。どれだけ大食いなんだ。黙っていたらかっこいいのに、何故か気の抜けるような行動と言葉遣い。




「…おねーさん、僕と踊らへん?」




そう言って坂田さんは指をパチンと鳴らした。どういう仕組みなのか電気が消え、再びついた頃には辺りがダンスフロアになっていた。さっきまであったテーブルなどが一瞬で消え去る。これは一体…




「おねーさん、踊らへんの?」




私の手をとり笑いかけてくる坂田さん。やっぱりイケメンというものはズルいのである。私が俯いていると流れ出す音楽。坂田さんは困ったように踊らへんの?と聞いてくる。




「…私そんなつもりできたわけじゃないから」

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設定タグ:歌い手 , 浦島坂田船 , ハロウィン   
作品ジャンル:その他
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ハゲつるマン@19830617(プロフ) - 雪華さん» すみません、間違えていました、指摘ありがとうございます! これからもこんな作者ですがよろしくお願い致しますね! (2019年1月17日 18時) (レス) id: ca77629a28 (このIDを非表示/違反報告)
雪華(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます。ストーリーが面白くて好きです!あと、捕食者って食べる側なので被食者がただしいのではないでしょうか? (2019年1月17日 0時) (レス) id: f84b103640 (このIDを非表示/違反報告)
ハゲつるマン@19830617(プロフ) - ちゃちゃるさん» ありがとうございます! (2018年11月3日 13時) (レス) id: ca77629a28 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃる(プロフ) - 今作もとても面白いです!!続き楽しみにしてます♪ (2018年11月3日 13時) (レス) id: 461b4b0bb6 (このIDを非表示/違反報告)
ハゲつるマン@19830617(プロフ) - 笑笑 ハロウィンナイトは明日ですよ!(あと一時間半) (2018年10月30日 22時) (レス) id: ca77629a28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハゲつるマン@19830617 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年10月23日 22時

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