Crazy moon 〜宴のハジマリ〜 【浦/島/坂/田/船】

episode.3 ページ3

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明日はとうとうハロウィン。といっても私には全く関係ない。明日は家で仕事の資料を集めるだけの日になるんだと予想した。



友人の誘いを断ってまでも私はハロウィンとかいうフザけた行事に関わるつもりはない。元々は他国の宗教のための行事なのだから、日本人が勝手に解釈してガヤガヤするのはあまり良くないと思う。





まあ、こんな風に物事を考えるから私に数年彼氏が居ないんだと思う。それは自覚している。




珈琲を口に含んで新聞紙を取ろうとした。けれど新聞紙がなかったので、わざわざ取りに行くはめになった。少し面倒臭い。




扉をあけると冷たい風が吹いている。10月といっても、まだ小学生が運動会をやっているとしても寒いものは寒い。子供が風の子なのであれば大人は正直に寒いと名乗りあげようじゃないか。
冷たい風を感じながらポストから新聞紙を取り出す。その拍子に、何かが落ちてきた。





拾い上げると葉書だった。差出人にはフザけた名前が書いてある。なんだ、ルシフェルとかゾンビとかキョンシーだとか。



どうせハロウィンのイベントについてなんだろうと思ってリビングの机に適当に置いた。生憎、ハロウィンには興味がない。
けれど一応、目を通しておくことにした。





***


明日の夜はついにハロウィンです。
赤い満月の下で一緒に踊りませんか？



私たち一同、お待ちしております。
仮装はもちろん、ドレス、スーツでも参加していただけます。



夕暮れに素敵な船の旅を約束いたします__

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