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さっきからずっと真冬に触られた髪が、凄く熱い。
私は熱い部分をギュッと握り、バクバクとうるさい自分の胸をおさえる為に服をギュッと握る。
『髪が熱いとか・・・わけ・・・わかんない・・・』
そんなことを呟くと、髪から顔へと手を移動させて冷たい手で顔を冷ます。
顔もなぜかずごい熱くて、熱があるのかとも思うほどだった。
頭がボーッとして、フラフラともして、ふっと意識がなくなった。
花や草がたくさん咲いている公園で、真冬と二人で遊んでいた。
そこで目に入った、ある植物。
【真冬〜!!】
【なーに?】
色んな花を見ていた真冬が私に視線を移したのを確認してから、その植物をとって見せた。
【見て!】
【わーー!それって!】
目を開けると、白い天井と、赤い髪が私の目には映った。
首をゆっくりと動かすと、泣きそうに私のことを見る優がいた。
『・・・優・・・?』
「A!良かった〜・・・急に倒れるからビックリしてもーたわ・・・」
『なんか・・・ごめんね・・・運んでくれたのも優だよね?重かったでしょ』
ゆっくりと起き上がり、優の頭を撫でる。
優は、泣きそうな表情から、私が起きたため安心したのか、ニコッと笑顔に変わった。
「ええよ!全然重くなかったし!それよりも熱あるって。明日のためにも今日は早退したほうがええって先生は言っとったけど・・・どうする?」
『・・・なんで優が聞くの?』
「僕が送ります!って言っちゃって・・・Aのことが心配やったから・・・ごめんな?」
しょぼんという効果音がつきそうなほどしゅんとする優。
私はニコッと笑顔を作った。
『いいよ別に・・・ありがとう優』
「!・・・どーいたしまして!」
『・・・とりあえず、帰る準備しようか』
「うん!」
優は鞄を持ってくると保健室を出ていき、私はとりあえず、またベッドに寝転がった。
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あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - 桜鈴(みすず)さん» ありがとうございます。私は東京なのでいつ感染するのかとビクビクしていましたが、桜鈴さんのコメントを見て頑張ろうと思いました。桜鈴さんもコロナに負けずに頑張りましょう。 (2020年4月13日 11時) (レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)
桜鈴(みすず) - これからも頑張って下さい。コロナウィルスに負けないよう、群馬から応援し続けていますね。 (2020年4月13日 7時) (レス) id: 3e552d64a0 (このIDを非表示/違反報告)
あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - 桜鈴(みすず)さん» コメントありがとうござます。私もこんな物語があったらと思って書いていることが多いので、同じ気持ちの方がいてくれて嬉しいです。私の作品を見て泣いてくれてありがとうございます。 (2020年4月12日 11時) (レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)
桜鈴(みすず) - 何度か、泣いてしまいました。こんな物語があったらよかったのに。 (2020年4月11日 23時) (レス) id: 3e552d64a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あづの ひみ(元朝日菜薔薇) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/AdAsnhmp/
作成日時:2020年1月18日 15時