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どうやって話すかな、なんて迷いながらも、一ノ瀬先輩は真冬のことについて話してくれた。

「・・・まふは、中学の時、いじめらてたんだ。クラスの人達に」

『えっ・・・』

私が想像していたことよりも、もっと残酷で、悲しい過去だった。
高校で会ったときはいじめられていたなんていう感じは一切しなくて、むしろフレンドリーというか、人なんて怖くないよ、なんていう感じがしていたため、驚いた。
一ノ瀬先輩は私の反応を見て、そりゃ驚くよねなんて困ったように笑った。

「実際大人しくて人が苦手だったから、すぐ標的にされちゃって、俺達も止めてたんだけど、クラスがまず違うし、授業の時なんてなにかされてても止めに行けなくて・・・それに耐えられなくなったのか、まふが屋上から飛び降りたんだ」

『っ・・・』

ドクンと嫌な風に心臓はなった。
真冬がいじめられているのが浮かんでしまって、なんでその場にいなかったんだろうということしか頭にはなかった。
私がいたら止められたかなんて分からないけど、でもいないよりはマシだっただろう。
怒りをおさえるために自分の手首をギュッと強く握った。

「意識は奇跡的に戻った。けど、記憶が曖昧だった。自分のことを忘れるということはなかったけど、俺達のことを忘れかけてた。必死に楽しかったこととか、辛かったことも、全部話した。戻れって願いながら・・・そしたら、ちゃんと戻ってくれた。俺達は転校して違う中学に行った。そこはちゃんといいとこだった。2、3年生の頃は全員同じクラスにしてくれた」

『そう・・・だったんですね・・・』

「・・・まふがAのことを忘れているのは、きっと飛び降りのせいだと思う。でも、俺達を思い出してくれたし、Aのことも思い出せると思うから、安心して・・・?」

思い出す。
その言葉を聞いて、考えてしまった。
もし、真冬が私のことを思い出したとして、それでなにか良いことがあるのかと。
答えは、ノーだった。

『・・・私、思い出してもらわなくてもいいです』

「え・・・?」

。→←。



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設定タグ:歌い手 , まふまふ , 学パロ   
作品ジャンル:恋愛
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あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - 桜鈴(みすず)さん» ありがとうございます。私は東京なのでいつ感染するのかとビクビクしていましたが、桜鈴さんのコメントを見て頑張ろうと思いました。桜鈴さんもコロナに負けずに頑張りましょう。 (2020年4月13日 11時) (レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)
桜鈴(みすず) - これからも頑張って下さい。コロナウィルスに負けないよう、群馬から応援し続けていますね。 (2020年4月13日 7時) (レス) id: 3e552d64a0 (このIDを非表示/違反報告)
あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - 桜鈴(みすず)さん» コメントありがとうござます。私もこんな物語があったらと思って書いていることが多いので、同じ気持ちの方がいてくれて嬉しいです。私の作品を見て泣いてくれてありがとうございます。 (2020年4月12日 11時) (レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)
桜鈴(みすず) - 何度か、泣いてしまいました。こんな物語があったらよかったのに。 (2020年4月11日 23時) (レス) id: 3e552d64a0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あづの ひみ(元朝日菜薔薇) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/AdAsnhmp/  
作成日時:2020年1月18日 15時

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