7.命がけの情報 ページ9
花桐SIDE
さっちゃんが東卍に侵入してから約3週間が経とうとしている。あの不良二人に絡まれたのが随分最近に感じる、私も年取ったわ…。
そして今日はさっちゃんからの情報が送られてくる日…。
胡『花桐、情報。花垣武道ってやつに気を付けて。俺のことを警戒してくる、佐野と龍宮寺には伝えてないみたいだから他の奴は俺のこと怪しんでいないけど。東卍のキーマンかもしれない、でもそいつについての情報が全然入って来ないんだ。喧嘩は弱いし、強がってばかりだし…って感じの不良になれてない不良。でも要注意・監視人物』
要注意・監視って…活火山じゃないんだから。…それにしても、花垣武道なんて人の名前今まで一度も聞かなかったわ。最近不良になり始めた子なのかな?さっちゃん自身も全然情報を持っていないみたいだけど、喧嘩が弱いなら戦法を変える必要はなさそう。
ただ、何をしでかすかわからないから常に見張っておかないと。
『わかったわ、ありがとう。それじゃあ作戦は変えずに9月1日、つまり明日。東卍に攻め込む。それでいいかな?』
胡『いいと思う』
『みんなに伝えておくね。さっちゃんから羅賦良簾が攻めてくるかもしれないってことを東卍の人たちに上手く教えてほしい』
さっちゃんからの返事はこれ以上来なかった。了承の意味を表している。
「集合」
華「どうしたー?」
「攻め込む日が決まった。明日の午後3時」
葵「いよいよ」
椿「こんな大きな抗争って久しぶりだね」
枳「…うん」
場所も既に決めてある。さっちゃんがどう伝えてくれるかが最後の問題だけど、頭のいいさっちゃんなら大丈夫。
「最終確認。紫苑は五番隊を、すいちゃんは四番隊を。そして桔梗と椿が一番二番の相手。そして私が総長と副総長の相手をする。間違いないね?」
華「大丈夫だよ」
葵「早く潰し終わったところからAちゃんを助けに行くんだよね」
「そう」
さっちゃんからもらった命がけの情報は無駄にはできない。
いよいよ東京卍會との抗争か…。久しぶりに緊張しているわ…、手の震えも止まらない。失敗したら殺される、そんな感じがする。
椿「…ボス!」
「…!」
椿「ボスなら大丈夫。一人じゃない、俺たちがついてる。だから俺たちのことは考えないで目の前の相手だけに集中して」
あぁ…、こんな風に励まされるなんて。首領失格だわ…。でも…、おかげで震えが少し治まった。
「椿、ありがとう」
椿「うん」
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年9月19日 20時