暴言五 ページ6
「ふぅん………」
探るような目付きで私を見る太宰。
なんなんだ人を疑って!!疑うのはいけませんわよ!!!
とか言うと私のクールなイメージが崩れるから、ここは大人な返しをする。
『…私の嘘がアンタに通用しないのは既知の事実でしょーが』
「……ま、それもそうか」
第一 乱歩さんも大丈夫だって言っていたしね、と再び珈琲を啜る太宰。お仲間の言葉は信じなっさぁい!!
『福沢さんと森さんには恩があるからね、どちらかが不利になる情報は何処にも出さないよ』
「ほぉんと、そういう馬鹿正直なところあのチビそっくり『やめろ一緒にすんな』おや失礼」
私をひたすらにバカにしてくるようなあの帽子幹部と一緒にしないでくれます?ぷんすこぷんすこ。
『で、用はそれだけ?なら珈琲飲んでお帰りください』
「おかわり」
『話聞いてた?仕事行け』
「やだなぁAちゃん、私は今客だよ?
何も注文せず居座るわけでも、暴れ散らして迷惑をかけているわけでもない
……そんな善良な客を追い返していいのかい?」
『ツケるだけツケて半年も払わない奴を客とは認めん』
そう言いながらもドリップしてる私偉い、ほんとに偉い。もう国民栄誉賞に選ばれてもおかしくないくらい偉い(自画自賛)。
『おらよ』
「有難う」
早速一口目を口にする太宰の目線は、手元の古書に向けられていた。
新しく仕入れたの早速見つけやがった、目敏いな此奴。知ってたけど。
やることも無いので、無言で本を読む太宰を頬杖つきつつ見ていると、ふいにポケットに入れた携帯が震えた。
……中也からのLIN〇だった。
【豚へ
今本部出た、10分かそこらでそっちに着く
さっさと資料用意して客出払っとけ】
『……………』
【了解
ところで豚って体脂肪率ひっくいらしいよ、褒めてくれてるんだねありがとう死ね】
思い(怒り)のこもった返信を送り太宰と向き合う。
……私は想像する。此処で太宰と中也が会ったらどうなるだろうかと。
……。
……………。
まあ、このちっさい喫茶店一つは灰になるだろうな。
読書を楽しんでる人を追い出したくはないけど、太宰だしまあいっか。
『太宰、悪いんだけど今日は帰っ「Aちゃんって本を見る目はあるよね、今回のも傑作だ」あっアザっす』
やばいこの人ステルスモードだ、読み終わるまで帰らない心算だ……
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ライム - もう更新はしないんですか?すごく面白いのでできれば完結まで進めてほしいのですが、 (2023年3月5日 5時) (レス) @page32 id: e7904a37c4 (このIDを非表示/違反報告)
眠夢_(プロフ) - なるほどぉ… 神ですか?あっ、ほんほん。だと思いましたよっ!これからも応援してますので、頑張ってくださいっ!!あれ、誰と話してるんだろuu((( (2021年3月21日 3時) (レス) id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
akane_朱音 - ごちうさネタで戸惑う敦君可愛い (2019年10月17日 12時) (レス) id: 54998763e1 (このIDを非表示/違反報告)
鏡の国のアリス - あと何分…?!お、終わり?!あ、あの、無理せず頑張って生きてください!ずっと待ってます…! (2019年8月30日 14時) (レス) id: 19bb89c399 (このIDを非表示/違反報告)
福永陽太(プロフ) - 面白いと思います!・・・ご注文はうさぎですか?知ってるんですね (2018年9月23日 9時) (レス) id: 044a8ccaf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蟻 | 作成日時:2017年10月10日 21時