プロローグ ページ9
「んぁ、お兄ちゃんだ。全くもう、遅いよ!何やってたの?」
深垂が責めるように文歩を問い詰める。
「深垂、文歩も何か面白い事でもあったんだろ。少しは落ち着け」
「琥珀は優しすぎだよ!ねぇ戯!」
「うふふ、きっと彼も心惹かれる物があって仕方がなかったのさ。少しは多目にみてあげ給えよ」
「琥珀も戯もお兄ちゃんに甘いんだから……」
ぷぅ、と頬を膨らませ、深垂が不満そうに呟く。
「……ま、面白い物なら私も気になるけどね」
「深垂……」
今度は琥珀が呆れたようにため息をついた。
戯は二人を見ながらころころと笑っている。
「…で、何があったの?お兄ちゃん」
「何があったかって?…さて、何だと思う?」
「ええ〜?そうだなあ……宇宙人と会った」
「違う」
「額に黒子ができてた」
「は?そんなのどうでもいい。違う」
「50
「合ってるけど違う!!」
つらつらと適当なことを述べる深垂と、否定し続ける文歩。
琥珀と戯はそれを笑って眺める。
いつもの昼食の風景。
……の、はずだった。
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作者名:名無しのチート/さち x他1人 | 作者ホームページ:http
作成日時:2019年2月25日 21時