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三社鼎立 2 ページ23

「探偵社の毒虫め……。鏡花にこれ以上毒の光を見せるな!」

「組織同士の全面戦争と云う訳か。この忙しい時に」

対峙する二つの組織。お互いに警戒しあっている。一歩間違えれば即死だろう。

「ワァ、タイミング最高」

そのとき、第三者が張り詰めた空気を壊した。声の主を見ると、背の高い異国風の男が二人。そのうちの馬鈴薯を持っている方の男が明るい声でもう一人の男に話しかけた。

「衝突一秒前って感じだ。あと少し遅く来れば楽出来たのに。君やる?」

「構わないが……大勢からの注目が……痒い」

「仕方ない。"組合"の給料分は仕事しますか」

組合。この男の口ぶりから組合の刺客なのだろう。警戒していつでも異能力を発動できるようにしていると、男は私たちを指差した。

「そこ危ないよ。"荷物"が届く頃だから」

「……荷物?なんのこと?」

そう口に出すと、男は上を指差した。上を見上げると、四つの人影がこちらに勢いよく落ちてくる。咄嗟に異能力を発動し、鏡花ちゃんの手を強く握りしめた。

「いかん!撃て!」

着物の女性が部下たちにそう指示を出したが、砂ぼこりと共に強風が起こった。異能力を発動したまま周りの様子を伺うが、砂ぼこりのせいで見えない。少し遠くにいた三人は無事だろうか。

「敦くん!!国木田さん!!賢治くん!!」

視界がやっと鮮明になったとき、三人共血だらけで倒れていた。三人だけではない。ポートマフィアも血を流して倒れていた。組合はいつの間にか消え、この場に立っているのは私と鏡花ちゃん―――。

「鏡花ちゃん……?鏡花ちゃん!!」

そこで気がついた。握っていた手の感触がいつの間にかなくなっていた。辺りを見渡しても彼女の姿はない。

鏡花ちゃんも心配だが、今は一先ず人命救助が優先だ。私は急いで探偵社に連絡をし、異能力で出した止血帯で応急措置をし、探偵社の到着を待った。

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , 中島敦   
作品ジャンル:恋愛
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塩わさび - ミヤさん» コメントありがとうございます!おもしろいといっていただけるなんて光栄です…!!!頑張って更新していきたいと思います……! (2018年4月18日 23時) (レス) id: e627b6cc05 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤ - 続編おめでとうございます!人間創造、とっても面白いです!これからも頑張ってください。応援しています! (2018年4月17日 21時) (レス) id: ce29b99b88 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:塩わさび | 作成日時:2018年4月16日 21時

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