牡丹が落ちる時【mfsk】

牡丹38 ページ38

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俺にとってAはいつまでも子供だし、妹的な立ち位置だ


Aは頑張り屋だし、努力家だ
でも自分がそうであると理解出来ていない




まふまふがあまりにも執着しているので気をつけてはいるけど、まふまふが厳しいことばっかり言うからAの自信はどんどん低下していくのだ






でもそれもどれも全部、まふまふがどこまでも賢い頭で考えた上での行動だと気づいた時は、思わずまふまふの首に手をかけそうになった



あんまりにも頭が良すぎて怖かったんだ






Aの自信を低下させて、それでいて逆らえないようにして、ずっと手元に置いて

そしてたまに甘えては、僕にはAが必要だと思いこませる




決してはっきりと言葉にしないし、行動にも移さない

ゆるゆるとズルズルと確実に自分の中にAを引きずり込んでいるのだ




まふまふを探しに廊下をかけていったAを、本当だったら止めるべきだったのかもしれない

でも俺は、Aよりはまふまふの肩を持ってしまうからどうしても心が喧嘩してしまうのだ




｢さかただっけ？行くよ｣




それでも、まふまふはAに対して対抗馬がいないから余裕を決め込んでいたのだ


でも今は状況が変わった
この赤い髪の男が無闇に土足で踏み込んでくるのだ






着実にまふまふも余裕なく慌てて、訳の分からない行動に出る




本当に最悪だ。





さすがの俺にもまふまふの全てに予想がつくわけじゃない、それ故に対処出来ない




なにか最悪なことが起こらなければいいけど




｢そらるさん…っすよね。

殺気がダダ漏れですよ。
さっきまでのいいお兄ちゃんの顔はどこいったんすか？｣




｢万が一、組織(うち)に被害が出るようなことがあれば…その脳天ぶち抜くから｣




｢先に手を出したのはそっちっすよ｣

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