色のない世界で、君と 2【めいちゃん】

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それからくだらない話でたくさん笑わせてくれて、私の相談にも乗ってくれて

本当にいい友達を持ったなって思った。



「本当になるせには感謝しかないや、ありがとうずっと仲良くしてね」


「……あのさ、」



なるせの言葉を遮るように着信音が響いた。

机の上にある私のスマホがぶるぶる震えて画面には

めいちゃん

の文字。


そのスマホに手を伸ばそうとしたら



「え、なんで」


「今俺と話してるじゃん」


「急に、どうした…の？」



なるせが赤いボタンを押して着信が切れた。

なるせの行動に戸惑い固まっていると今度はメッセージが届く。


今どこにいる？会いたい


私は今度こそスマホを手に取って席を立った。



「ごめん、これで払っといて」


「……、」



お札を置いて外に出ようとした時、なるせに手首を掴まれ足が止まる。

振り返ると不安そうな顔をしたなるせ。



「…行くの？」


「行くよ」


「あーそう」



力が緩まりそのまま手首は抜け落ちて外へ出る。

外の冷たい空気が熱くなった体を冷ましてくれる。


大丈夫、なるせもああ言ってくれたし

嫌われてもいい、私の気持ちをきちんと伝えよう。



「A！」



少し進んだところでなるせの大きな声に振り返る。

走るの嫌いなくせに少し汗を滲ませながら私の所まで走ってきた。



「どうしたの？」



ふぅーと息を吐くと首元を触りながら言う。



「最後までカッコつけるつもりだったんだけど、無理だわ」



なにが？


そう聞き返そうとしたけど、その言葉はなるせの胸元に吸い込まれた。

ぐんと腕を引かれ私は一瞬でなるせの香りに包まれる。

私の背中に回る腕はさっきとは違い、ぎゅうと力強いもので

そのまま私の肩に顔を埋める。









「俺、Aが好き」









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