色のない世界で、君と 2【めいちゃん】

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目を覚ますといつもの天井、いつものベッド。

でもいつもと違うことがひとつ
隣にめいちゃんがいる。


ふわふわの髪の毛に手を通すともぞもぞ動き出す。
私の方に寝返りを打って私を自分の胸元に引き寄せた。

昨日散々見たはずなのに全然慣れない、むしろ逆に緊張する。


私の背中をいやらしい手つきで撫でるから、めいちゃんの頬を両手で摘んで



「ねぇ、起きてるでしょ」


「……」


「…笑ってるじゃん」



まだ寝たフリしてるから悔しくなって私からキスをする。

ちゅ、と触れるだけのキス。

私はそこから逃げるようにベッドを出てキッチンへ向かった。



「えー！A〜もう1回！」



かわいい…、

駄々をこねるような声が寝室から聞こえてふふふ、と笑ってしまう。


こんな朝、幸せすぎるよ。

世界がキラキラして見える。
めいちゃんと出会う前とは全く違う景色。


水を飲むために冷蔵庫を開けると、ふわりとめいちゃんの香りに包まれる。

背中に感じるめいちゃんの体温が心地よくて少し体重を預けた。


水をコップに注いでる時も、飲んでいる時も、トーストを焼こうとする時も、

ずっと後ろにくっついているめいちゃん。


さすがに……



「離れて？」


「なんで」


「動きにくい」


「好きな人とはくっついていたいタイプなんだって」



どこかで聞いた台詞を言われたけどなんの説明にもなっていない。

「だからいいでしょ？」と腕に力を込められて

でも、結局可愛さにやられて許してしまう私も私。


だって、ぎゅうと私を抱き締めて目を潤ませながらお願いされたら許すしかないんだもん。





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