色のない世界で、君と 2【めいちゃん】

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会場が暗くなる瞬間は毎回ドキドキする。

これからライブが始まるという高揚感で私の心拍数も上がっている。


数人が歌い終わってめいちゃんが出てきた時、


自然と涙が零れた。


なんで出てくるのか分からなくて必死で涙を拭う。

久々にめいちゃんの顔みたからかな。


ステージ上でめいちゃんは輝いていてこんな大勢の人に応援されてる

こんなすごい人を私は好きになれたんだ。

こんな素敵な人に恋することができた。


それってすごく貴重じゃない？


キラキラの笑顔を向けるめいちゃんを見て一瞬私の世界が色付いた気がした。


綺麗。


私はやっぱりめいちゃんが好きだ。




いつもよりも深い余韻に浸りながら会場を離れる。


今すぐ連絡したい気持ちを抑えて家に帰った。
きっと今打ち上げとかしてるだろうから邪魔したくない。


その足のまま家に帰ったはずなのにスマホには


なんで最近飲みに来ないの？来てよ


となるせから連絡が入っていて私の頭ははてなでいっぱいだった。


あれ、さっきライブ終わったよね？


まさかと思ってバーに顔を出すとさっきライブで見たそのままのなるせがいた。



「え、なにしてんの」


「Aに話があって」


「なんで私より」



早く着いてるの？と聞こうとしたけどそれが分かったのか被せ気味で「タクシー舐めんな」と笑った。





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