タイムスリップしたら女神って呼ばれたんだが、私はそんなやつじゃない【のび太の日本誕生】

12話 石槍に誓って ページ14

ご飯を食べ終わり、私たちはオーロラを眺めていた。

のび太「自由だなぁ…」

ジャイアン「自由だぜ…」

スネ夫「自由って最高〜…」

しずか「こうやって大自然に包まれていると、小さな悩みなんてどうでも良くなっちゃうわ…」

みんなは切なそうな表情になる。

『……アンタら、家に帰りたいんじゃないのかい？』

スネ夫「……そうだよ…。この辺で、1度家に帰ってみるってのも…やっぱり…」

のび太「僕も、そう思ってた所」

しずか「今のうちなら、そう酷くは怒られないわよ」

『ああ。帰れる家があるんなら、帰った方がいい』

私たちが納得していると、武が反論した。

ジャイアン「俺は嫌だぜ！せっかく自由になれたのに、どうして帰んなきゃ行けないんだっつーの！」

それもそうだ。今考えれば、こいつらは全員家出していた。

ジャイアン「俺は1人でも残る！」

みんなの表情も、迷った表情になる。

しずか「でも、きっとママたちが心配してるわ…」

スネ夫「そうだよー…意地張らないで帰ろうよ…」

ジャイアン「っ……うるせー！」

のび太「……家出は辞めないよ」

のび太がぽつりと呟く。

『それって、どう言う…』

のび太「家出は辞めない。ちょっと中断するだけだよ。来ようと思えば、またいつでも来られるんだから」

ジャイアン「よし、それなら文句ねぇ！…いいか？これは俺たちだけの秘密だぞ！親や学校の連中にバラしたらぶん殴るからな！」

「「「うん！」」」

ジャイアン「石槍に誓って！」

「「「『石槍に誓って！』」」」

私たちはそれぞれの石槍を交差させる。

『全く…懲りない奴らだな…私も付き合うよ。面白そうだしな』

のび太「うん！ありがとう！」

そして、タイムマシンで現代に戻った。

ドラえもん「ところで、僕はなんで家出したんだっけ…」

…おい。←

ジャイアン「じゃあな」

スネ夫「また明日」

しずか「おやすみ」

のび太「うん、また明日」

『ああ、明日な』

ドラえもん「そう言えば、瑠璃さんはどうするの？」

『私も帰るよ』

ドラえもん「そっか！じゃあ、また明日ね！」

『あぁ。』

私は裏山をめざして歩く。
途中、オオカミみたいな遠吠えが聞こえたので振り向いたが、何もいなかった。

のび太の家の屋根に、少年がたっていたことも、この時の私は知らなかった

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