大切な人の席【江戸川乱歩】

小さい椅子 ページ41

Aside

確かずっと親に守られてたな。僕の両親と、乱歩の両親に

僕の両親と乱歩の両親は、仲が善かった。聞くに腐れ縁と云うもの

偶然に住む場所も近くだったから交流は絶えることがなかったらしい

両親は、異能力を持たない人達

僕の異能力を知ってびっくりしたらしい。

しかも、初めて会う異能力が精神操作だから苦労したと笑い乍云ってるのを覚えてる

僕の異能力を他には云わず、小さい僕には"魔法"と云い続けていた

｢この力はね。簡単に人を傷つけれる。人を助けるのには、向いていないかもしれないし、とっっても難しいかもしれない…けど、人を助けるために使うのよ｣

と、手を優しく撫でて云い聞かせるように教えてくれた

時々無条件に出てくる異能力を止めるのに必死だった

まぁそんなんだから、乱歩の両親にバレたんだけどね

同じ歳の子との交流は乱歩しかいなかったかも？

どっちも特殊だったから。

1人は、両親と同じぐらいの頭の良さを持ってる子供

1人は、忌み嫌われる異能力を持ってる子供

傍から見たら……云い方悪いけど異端である

けど僕は何も思わなかった

だって他の人と遊ぶより、乱歩と遊んだりする方が楽しかったし、何より親が安心してた

……シャボン玉の液間違って口に含んだ時は、めちゃくちゃ驚いて、その勢いで後頭部勢いよく叩かれた

そんで乱歩に笑われた

少し大きくなった椅子→←22席

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す