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番外編(100お気に入り&10000hit記念) ページ38






いつも見てくれている読者の皆様、初めまして。津々楽和歌といいます。

今日は少し私について話そうと思います。




津々楽和歌、という名は吉原に来た時に貰った名前_____いわば遊女名。

津々楽家なんて武将、全国探してもどこにもいないし、ただの百姓や農民が名字をつけることが許されていない。

私の本名は「伊万里A」という。関西では少し名の知れた大名、伊万里家の次女として生まれた。

「A!遊ぶか!今日は美味しいお饅頭があるぞー!!」

「父上!本当ですか?やったーー!!」

私の父上は伊万里弥助(いまりやすけ)。主君は言わずと知れた豊臣秀吉。謁見を許されるまで父は身一つでのし上がった。だから私は父がとても好きだった。心の底から尊敬していた。

「ったく、Aは元気だなぁ。」

「兄上!おはようございます!美味しいお饅頭ですよー!」

といって抱きつくといつも撫でてくれる兄。兄もまた大好きだった。

秀吉様にも気に入られ、ちょくちょく遊びに行っていた。本能寺に行く前の織田信長様にもあったことがあるらしい。当時二歳くらいだったから全然覚えてないけど。

だが、幸せだったのはここまで。信長様が本能寺で討たれてからだんだんと勢力を伸ばしって言ったのとは裏腹に、大好きだった父が戦死してから伊万里の運命は狂ってしまった。

そこから没落の人生をたどる。まずは秀吉様からの態度が激変した。今まで優しく重宝してくれたのが、急に腫れ物を扱うような態度をとってきた。

実は気に入られていたのは父上だけ。父上以外なあまり好きではなかったらしい。というのも後の祭り。秀吉様の態度に比例して他の家臣も伊万里に冷たくなった。

これならまだ耐えられる、耐えられるのだが_____私が吉原に売られる少し前、兄は豹変した。

度重なるいじめに疲れていたのだろうか・・・。毎晩酒を飲み、女遊びにふけっていた。

そのころ母上は病死。唯一の心のよりどころだった姉上も秀吉様に供養に行ってしまった。伊万里の箔をつけるために。

兄上と少ない家臣二人きりだった城は、すっかり変わってしまったのだ。

「兄上・・・・今日もお酒を飲むんですか・・・・?」

「そうだよ、ったくうるせぇな。子供は黙って寝てろ。はやくあっち行け。」

「でも、」

「俺に口答えするのか!?妹のくせに生意気だな、お前なんか出ていけ!!」

そしてこの翌日、私は吉原に売られたのだ。

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設定タグ:歌い手 , 和風 , 浦島坂田船   
作品ジャンル:恋愛
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イチゴミルクキャンディ@サブ垢(プロフ) - PE@みたらし団子バカさん» わー!ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年8月18日 19時) (レス) id: e98fc17c66 (このIDを非表示/違反報告)
PE@みたらし団子バカ - 更新頑張ってください! (2019年8月17日 19時) (レス) id: b72e644e8b (このIDを非表示/違反報告)
PE@みたらし団子バカ - これは私の好きな種類の話だ! (2019年8月17日 19時) (レス) id: b72e644e8b (このIDを非表示/違反報告)
いまりちゃん - もでらーと。さん» ありがとうございます!!(パソコンから返信しています。)そしてそしてもでらーと。様は様々な小説を書いていらっしゃるのですね!お星さまが坂田さん色で憧れます(笑)更新頑張ります! (2019年8月3日 22時) (レス) id: 42f8b00619 (このIDを非表示/違反報告)
もでらーと。(プロフ) - おもしろいです…!私、歴女&crewなので超嬉しい組み合わせです!更新楽しみに待ってます! (2019年8月3日 18時) (レス) id: 5d5b1bd419 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イチゴミルクキャンディ | 作者ホームページ:プロ野球  
作成日時:2019年7月20日 20時

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