クル先のマブは美術教諭【twst】 (ページ46)

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　はやとちりページ46

〈教室〉

｢アッ、ごごご、ご、ごめんなさい、お取り込み中……!!｣

クルーウェルがランドルフの顎をつかみ、ランドルフは目を閉じている。距離も近めだ。そして角度的に、色々と、まぁ、誤解が生じた。

｢チョット待て!誤解、誤解してる!!｣

｢ひぇっ!えっ、誤解?｣

｢ソ。今コイツに無理矢理メイクさせられてんの。｣

あくまで無理矢理だということを強調し、
何とか納得してもらう。

｢……び、びっくりした、てっきりキ、キスしてるかと……｣

｢あぁ、お前、この前コイツに水ぶちまけたドジな奴だろ。｣

｢……失礼だなデイヴィス、メル君だよ。
メル･ギデオニー君。｣

｢な、名前知ってくれてたんだ!｣

｢マア、ドジで有名だからネェ。｣

｢うっ、気をつけるよ……。僕は忘れもの取りに来ただけだから帰るね。お邪魔してごめんね!｣

｢アァ、じゃあな。｣

にっこりランドルフ、余所行きの顔!

｢お前、そういう顔するから惚れられるんだぞ。｣

｢エェ?惚れられてんのオレ、お前に?｣

｢違ぇよさっきの奴にだよ。そんなだからお前アブない目に遭うんだよ。もっといかつくしとけ、無駄にピアス開けてるくせに。｣

｢ウッ、そう、そうか……わかった。｣

｢明日絶対この格好で来いよ。お前いつも学校何時に来てる?｣

｢エ、1時間前くらい……?｣

｢はっや。何してんだよそんな早く来て。
まぁいいや。ほら、出来たぞ。｣

ランドルフは鏡を見るとバッチリメイクをして、前髪をアップにした自分が写っていた。

｢だ、誰……?誰!?｣

｢お前だよ、馬鹿なのか?｣

｢うっさいなァ、言葉のアヤじゃんか!
……凄いなぁメイクって。

写真撮っといて。お手本にするから。｣