クル先のマブは美術教諭【twst】 (ページ34)

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　憧れたのはページ34

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入学してから、ランドルフは昔以上に絵に打ち込むようになった。バスケをやめたんだから当たり前と言えばそうなのであるが。

絵に打ち込んでいるからといって学生の本業である学業を疎かにしている訳ではない。そもそもランドルフは勉強が好きだったし、学年順位は基本1桁をキープしていた。

ちなみにクルーウェルは魔法薬学や錬金術は誰よりも得意だったしテストも理系科目だけで言えばランドルフよりも上だった。しかしクルーウェルは文系科目が嫌いなために総合順位ではランドルフよりも低いところにいた。

ランドルフはどの科目もそれなりに出来るが、特に好きなのは古代魔法学や魔法史だ。

好きな原因は古代魔法学や魔法史の担当であるトレインだった。威厳があってかっこいい。ランドルフはトレインのように怖くて強くてかっこいい人間になりたかった。

怪物の国では昔、魔力を持つ子供を怖がらせて、その悲鳴から溢れる魔力で国の魔動力を補っていたらしい。そのためかつて怪物の国では怖がらせ屋という職業が存在していたのだ。今やそんな非効率なことしなくたっていいし、昔のような恐ろしいモンスターはいなくなってしまったのだけれど。

そんな怖がらせ屋が1番栄えていた頃、No.2だったランドール･ボッグスというモンスターがいた。ランドルフが一番好きな偉人?偉モンスターだった。

向上心が高く、怖がらせ屋の文化を廃れさせないように奔走した偉大なモンスターだ。だからランドルフは自分の髪色がランドールと同じだったことが酷く嬉しかったし、自分の髪色はとても気に入っていた。

怪物の国の少年は威厳のある男に憧れ、
少女は強い女に憧れる傾向にあった。

そのためランドルフは、威厳があり、生徒から怖がられているトレインに当然の如く憧れ、分からないから質問だとか、トレインの研究室にしかない書物を読ませてくれだとか、何やら理由をつけてトレインの研究室にしょっちゅう居座っていたため、勝手に古代魔法学や魔法史が得意になっていたのだ。