ヒロイン-45- ページ47
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「ちょっと!!聞いてないけど!!!」
何故か及川さんが現れて怒鳴る。
私のイライラはマックスに近づいてて、及川さんの次の言葉で何かプッツンと切れた。
「なんで教えてくれなかったの?好きな人いなかったんじゃないの!?」
「...さい」
周りに誰がいるとか、もう、どうでも良かった。
「うっさい。私に彼氏がいようといまいと及川さんには関係ないし、私別に玲さんの事好きじゃねぇよ、ただ、玲さんなら良いって思っただけだから。
取り合えず及川滅べ」
本ッ当ムカつく。
聞かれたくない人まで聞かれてしまった。
嫌われたくないって思ってたけど、もうどうでもイイ。
「A.......?」
不意に名前を呼ばれてばっと振り向く。
めちゃめちゃ聞き覚えがある。多分、私に一番暴力を振って甘やかしてきた奴等。
こんなところで会うとか...。まずなんでここにいんだよ。
「は...?」
「え...」
皆がそれぞれにいろんな反応をする。それもそうだ。
「うわ...
隣で唯が呟く。
そりゃ、奈央は俳優だし翔真はゲームを作ったりしてるイケメンだし。
「って、相笠?」
そう、そこのお前らも忘れてると思うからもう一度自己紹介するからな。
相川A、旧姓相笠A。
「何してんの...兄貴たち」
「「「は?はあああぁぁああぁあ!?!!!?」」」
ため息を吐きながらいうと皆が驚く。
「え、撮影だけど。なに?お兄ちゃんに会えて嬉しいでしょ?来てイイよ」
「ごめんね、私お前ら苦手。とりま小遣いチョーダイ」
コテンッと小首を傾げながら言った。
典型的なぶりッ子だね。
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作者名:雛月 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年12月27日 23時