【 歌い手 】保健室 。【 センラ 】

13 日目 ページ15

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ぼんやりと目を開けると 外は既に真っ暗になっていた 。



… え ? 私 どれだけ寝てた ?



確か 先生 ､ を … 待ってて ……




｢ … せ ､ 先生 …… ! ｣



こんなに真っ暗なんて 先生も帰る時間のはずだが ､ 私がここにいるということは まだ帰れていないということで 。



上半身を起こすと ､ 私のすぐ横で人影が少しだけ動くのが見えた 。



目をやれば ､ ベッド脇の椅子に座って寝ているセンラ先生 。




身体がベッドを向いているということは ずっと私のことを見守っていてくれたのか 。




ほんとに申し訳ない …


起こしてくれてもよかったのに



先生も疲れているだろうし 起こすのは気が引けるが ､ 帰らなければいけない 。




控えめに肩を揺すってみれば ､ 眠りが浅かったのか すぐに目を開けてくれた 。



せ ｢ …… んぅ ､ A … ｣

せ ｢ !! 体調とか大丈夫 ? ほんまごめんなぁ ｣



｢ だいぶ休みましたし … あの ､ ごめんなさい 私のせいで 先生 帰れなくて …… ｣




目を覚ましてすぐ心配してくれる先生に申し訳なくなって俯く 。



と ､ 先生が両手で私の頬を挟んで そっと上を向かせた 。




せ ｢ センラは Aが元気ならええの ｣


せ ｢ 今回は1人にしたセンラが悪かったんや ､ 気にすることないで ? ｣



そこで言葉を区切ったセンラ先生は 少し間を置いて にやっと口角を上げた 。




せ ｢ それに Aがセンラの白衣着て寝てるかわいい姿も見れたしなぁ ? ｣




は ､ え ? …… っ !!


やばい 完全に頭から抜けてた



絶対 引かれた …



なにしてんだ 私は本当に ……




｢ ご ､ ごめんなさっ …… ｣


せ ｢ なぁんで謝るんよ ? かわいかったで ｣



顔に全身の熱が集まるのが分かった 。




そういうの やめて欲しい 。



私だけ ドキドキして 意識して 。


そんなつもり先生にはないって分かってても かわいい ､ なんて 。




｢ はやく ､ 帰りましょ …… ｣


せ ｢ ふふっ ､ はぁい ｣




誤魔化すように言えば ､ いつも通りのはずの先生の後ろ姿がどこか楽しげに見えた 。




あ ､ 白衣



｢ 先生これ … ｣



せ ｢ んー ? あぁ ､ それあげる ｣



!?!?


え ? あげる ??




せ ｢ どうせ2枚あるし … Aが安心できるんやったらいくらでもやるで ｣




てっきりからかわれてると思ったが 先生の顔はなぜか寂しそうだった 。





｢ ? …… あ ､ りがとうございます ｣

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