検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:264 hit
こんにちはー、紅鬼灯です!

再び このテンプレをお借りしました〜

前回↓↓
http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hora-syosetu/

今回は全力でギャグっす。
だって怖いの嫌なんだもん・・・

ではではー
ある日の夜。
その日は何時もにもまして、暗く、
まるで何か出るような・・・そんな夜だった。

「うそ〜ここ今、工事中!?
信じられない!!」

少女の驚く声が響く。
塾の帰り、いつも通っている道は何故かふさがれていた。
柵はあるが、ふさがれている理由は書かれていない。

「仕方ない。あの裏道で帰ろう
・・・大丈夫、だよね?」

辺りを見回す。
少女の言った裏道は人通りがとても少なく、家や店などの建物も少ない。
だから危険で、親には裏道を通るなと言われていた。

「き、今日は仕方ない。
にしても“危険”だなんて大げさ。
絶対通るなとか言ってるけど、ストーカーとか誘拐犯なんて滅多にいないよね。
第一、裏道を通らないで、ここで一晩過ごすほうがよほど危険だし…
まさか、幽霊なんて・・・・いやいやいやいや!!無い無い!
大丈夫だし!あははっ」

少女の親は結構厳しく、心配症だった。
イラつくほど過保護な面も多々あるが、まぁ愛故だと思う。

それ以外にも、通りたくない理由はある。
それは・・・純粋に怖いからだ。
怖がりな彼女にとって、この状況はまるで地獄のようだった。

親に連絡を取ろうと思ったが、生憎、
ケータイの電源が切れてしまっている。
第一繋がっても、きっとまだ仕事だろう。
迎えにきてくれる見込みは、ない。

だが、とにかく、家に帰るために頑張ろうと思った。
少女は裏道を歩き始めた。

「なんか、暗いなぁ・・・、いつもこんなに暗かったっけ?
明かりは周りに少しあるのに。
しかも、空気が重いっていうか…寒気がする」

それでも少女は真っ直ぐな裏道を進んでいった。
真っ直ぐだし前に一度、道に迷ってこの裏道を通ったことがあったから、迷子にはならない。
・・・ならない筈だ。

「…?なんか、焦げ臭い。
肉でも焼いてるのかな?
でも、ここら辺は家が少ないし・・・
うぅ・・・ひ、引き返そうかな・・」

だが、その臭いは肉が焼けた臭いというよりも肉を焦がしてしまったときの臭いに似ている。
思わず足が止まる。

「気持ち悪い…怖い・・・・
もう耐えられない!」

怖い、怖い、怖い。ただその一心で、パニックに落ちかけていた。
震えの止まらない体を、どうにか動かそうとした。

そのとき!

ヒタ、ヒタ、ヒタ、ヒタ、ヒタ____ジュー…ジュー…_____…

「ひっ!?」

足音のような、例えるならビショビショに濡れた靴下で歩いているような音と、
何かが焼ける音がした。

「なんか…
この足音おかしい…靴の音だと、コツ、コツ…とかなのに
もぅ、嫌だ・・・・誰か・・・」

焦げ臭い臭いで、朦朧とし、全く働かない頭。
その足音は次第に大きくなっていき、少女に近づいてきた。

「焦げ臭いし、足音は変だし、こんなところもう嫌だ!
逃げないとっ!!」

全力で走った。
苦しい、くるしい・・・クルシイ・・・・

「嫌っ!追いかけてこないで!」

泣き叫んでも、誰にもその声は届くことはない。

約五分ぐらい少女は走り続け、息が荒くなった。
徐々にスピードを落とし、立ち止まって後ろを見た。

「もう追いかけてきてないよね」

安心した少女は、どうにかしてでも家に帰りたいと思ったが、どうやって帰ればいいかわからない。
無茶苦茶に走ったせいで、完全に迷子だ。
いつも通る道も、あの裏道も、分からない。

「どうしよう…
にしても、何で急に工事が始まったんだろう?
夕方はいつもどおりだったのに
誰か・・・・助けてよぉ・・・」

半泣きになりながら、誰も居ない道で助けを求める。


…と、そのときだった。

ヒタ、ヒタ、ヒタ、_________ジュー、ジュー________


あの音だった。

「い、いや・・・・・
こないでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

腰の抜けてしまった彼女は、
蹲り、耳と目を塞ぐ。




「おい、・・・・何しているんだ?
Gか?まさかGがでたのか?」

・・・・・・・・・ん?
何処かで聞いた事のある声、これは・・・
ゆっくりと前を見た。

「お、お父さん!?」

「ん?どうした?
っていうか、何でここにお前がいるんだ?」

ポカーンという音が似合う程、あんぐりと口を開ける。
まさか、[ラスボスが父だった]っていうゲームに有りがちな事が
現実にあるなんて・・・。

「おぉ!?何で泣いてるんだ!?
転けたのか?痛いの痛いの飛んでけーー」

「違うわっ!!」

別の意味で頭が痛くなってきた。
先ほどの足音も匂いも、この父親(アホ)だったのか。
怯えていた自分が恥ずかしい。

「あのさ、さっきの[ヒタッヒタッ]って音、何?」

「あぁ、さっき水たまりに突っ込んでさー、靴脱いでから
ビショビショな靴下だけで歩いてたんだよ」

まさかの例え話が的中。

「じゃあ、何かが焼けてる音と匂いは?」

「あああ!それなんだよ、それ!

実はさ、煙草の火がそこの捨ててある古本に燃え移っちゃって・・・
消すために水を求めて走り回っていたんだよー。
ほら、見てよこのコート。気に入っていたのにボロボロだ・・・」

お前は何やってんだ。
ってか、下手したら放火になるぞ、それ。

「いやー、参ったね!こりゃ母さんに怒られるわー
あははははっ」

勝手に怒られてろ。

「お前は?何で泣いてるんだ?」

・・・そんなの、そんなの・・


「アンタのせいでしょうがぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!
バカッ、本当に怖かったんだからっ!!」

安心からか、また涙が出てきた。

「え・・・・・ごめん」



二人は仲良く(?)家に帰って行った。
母は帰りの遅い娘を心配していた様で。
もちろん、父はコッテリとお灸を据えられていた。


あれが、もし''父''ではなくて、別の''ナニカ''だったら・・・


________いや、この話はやめておこう。

ホムペを作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

このホムペをお気に入り追加 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:紅鬼灯 , 小説改造 , ホラー→ギャグ   
作品ジャンル:その他, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような占いを簡単に作れます → 作成

作者名:紅鬼灯 | 作成日時:2014年2月11日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。