【文豪ストレイドッグス】文豪たちと甘い毎日を…。

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「そこの綺麗な御方、私と心中しないかい？」「太宰さん、止めてください。」「何故だい？敦君。」「はあ…。」 - 2024年4月28日

中原中也※甘くない、全く甘くない



「俺さ、この任務終わったら好きな人に告白しようと思ってるんだ。」



戦場でいきなり発せられた予想外の先輩の言葉。



「先輩、この任務どれだけ危険か分かって言ってます？」



この任務は先輩でも危ないという事で私が派遣された。先輩は表情を変えずに答える。



「分かってる。」



「フラグを立ててどうするんですか。」



「俺は真剣だからな。」



先輩はそう言って私の事をじっと見つめる。…あー、そのなんとなく察しちゃいますよ？



「俺の好きなやつ、気になるか？」



私はその問いにどうでも良かったのだが小さく頷いて見せた。



「今一緒に任務してるやつだよ。」



その言葉に動揺もせず私は立ち尽くしていた。…その恋、叶いませんよ。



私は貴方達の敵ですからね。とある組織がポートマフィアにスパイを送り込んだ。



それが私だ。私の任務は中原中也を消すこと。だからその恋は叶わない。



「…そうですか…。」



私の言葉に先輩…否、標的は悲しそうに笑った。



「まあ、終わったらちゃんと告るから！考えといてくれよな！」



…気持ちを切り替えてこの人を消さなければいけない。なのに…。



手が震えて銃を構えようにも上手く出来ない。…私が組織を裏切る…。



そんな事出来ないと最初は思っていた。でも…今なら…。



「先輩、マフィア本部に戻っていてください。」



「あ？いきなりどうした？」



私にはこの人を殺す事ができない…。そう思いながら銃を自分に向かって構える。



「おい、待て！やめろ！」



今はまだ敵組織から隠れているから先輩は無事帰れるだろう。



私は慌てて近付いてきた先輩を出口の方にトン、と押す。



「何で死のうとするんだよ！」



…調べれば私がスパイだという事も分かる。…これで良かったんだ。



「私スパイなので、でも…先輩の事好きでしたよ。」



そう言うと引き金を引く。一瞬こめかみがとても熱くなりそのすぐ後に意識が途切れた。



ｷﾘﾄﾘ



「スパイ…か…。それでも手前の事好きだけどな…。」
暗めにして申し訳ないです、普段からバッドエンドを好んで書くもので…。

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