誰も傷つけたくないのに…っ by雪
=第30話=・
・
・
必死で途切れそうになる意識を繋ぎとめ、
霞む視界の中を走る。
今、どこに向かっているんだろう。
それすら分からなかった。
ただ、人通りの少ない道なのか、
さっきから誰にも会わない。
とうとう限界を超え、倒れこむ。
どこをどう走ったかは分からないが、
そこは雷門中だった。
・
・
・
〜夕方･拓人side〜
俺は学校に向かって走っていた。
三国さんに『久遠監督が辞めさせられた』と
聞いたのだ。
勝敗指示を破った責任を取らされたらしい。
俺の所為なのに…！
拓｢監督!!
すみませんでした!!
俺が、シュートなんか決めたばっかりに!!｣
久｢…それは違う。
私の役目が終わっただけだ。｣
意味が分からなかった。
何を言っているんだ、監督は…!
久｢それに、神童…。
お前はシュートを打ったとき、
何かを感じたはずだ。｣
拓｢何かを…？｣
今日の試合を思い返してみる。
当てはまる事があった。
ハッとして監督を見る。
久｢その気持ちを忘れるな。｣
いつも笑わない監督が、
ほんの微かに微笑む。
拓｢監督…。｣
そして、そのまま立ち去ってしまった。
ふと足元の先を見ると、
青い靴の様な物が見える。
拓｢(何だ…？)｣
近づいて行くと、すぐに分かった。
そこには、血を流して倒れている涼野がいた。
拓｢涼野…!!おい、大丈夫か?!｣
反応がない。
意識を完全に失っているようだ。
拓｢きゅ…救急車!!｣
俺は急いで携帯から119番に連絡した。
・
・
・
雪｢…ん……。｣
意識が戻る。
目の前に、焦る神童さんの顔が映る。
雪｢ここは…。｣
拓｢涼野!!
お前傷だらけで校庭に倒れてたんだ。
心配したんだぞ?!｣
雪｢あ…。｣
拓｢しかも手術の後も3時間起きないし…。｣
雪｢―――え…？｣
・
・
・
この作品をお気に入り追加
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
池村 しふぉん(プロフ) - 評価10票!!1000hit越え!!!何が起きた?!こんな作者に清き一票ありがとうございます!! (2012年4月4日 17時) (
レス) id: a3b06f381e (このIDを非表示/違反報告)
池村 しふぉん(プロフ) - 最近はもう1つの小説に力入れてて、全然更新できてません(汗)ネタ切れです(本音)また頑張りますので見捨てないでやって下さい>_< (2011年11月10日 21時) (レス) id: a3b06f381e (このIDを非表示/違反報告)
池村 しふぉん(プロフ) - カーリンさん》いつも有難うです!! 『ﾃﾞｨｱﾃｨ･ｸﾚｲﾄﾞﾙ』は直訳で『神の子守唄』です☆ 何でこんな技が使えるかはまだ秘密♪ お楽しみに!! たぴおかさん》有難うございます!! 私のは主人公捏造した子ｗなので、本物の本編も見てくれると幸いですｗｗｗ (2011年10月11日 16時) (レス) id: b1effceb17 (このIDを非表示/違反報告)
カーリン(プロフ) - またまた書かせていただきます♪ 雪ちゃんすごい！ 『ディアティ･クレイドル』ってどういう意味なんですか？ かっこいいですね☆ (2011年10月10日 18時) (レス) id: d40841c032 (このIDを非表示/違反報告)
カーリン - こんにちは！ いつも見させてもらってます♪ 次が楽しみです！！ 頑張ってください！！！ (2011年10月9日 18時) (レス) id: d40841c032 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような占いを簡単に作れます → 作成
この占いのブログパーツ
作者名：池村 しふぉん | 作成日時：2011年9月28日 13時
