会えない数だけ (ページ39)

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Myuto.

『久しぶり、だね』

「そうだね」

Aの下宿先のコテージのテラスで横並びになって

ベンチに座った

8ヶ月ぶりに会った彼女とはやっぱりどこかぎこちなく

でも話し方は変わらないし

寧ろあたり強くないか？ってくらい言葉に棘がある

「何しに来たの？」

沈黙の中その空気を破ったのはAだった

『何しに来たの、って』

「用があるから来たんでしょ？
わざわざ仕事休んでまで来ないでしょ」

『そうだけどさ』

「はぁ、、、」

俺が言葉に詰まっているとため息を吐く

そんなに俺が来たことに対して嫌だったろうか

「そういうナヨナヨしたところ変わってないんだね」

『それは別に、、、』

「なんか安心した、変わってなくて」

" 安心した "

言葉とは裏腹に優しい口調で話し始めた

俺が理由も言わずにただただ待たせているだけなのに

どうして君は動揺しないんだろう

俺よりも遥かに大人で何故か遠くに感じた

.