シロツメクサの花冠 (ページ4)

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彼が転校して1週間が経った

そして、小学生の時からバスケをやっていてたみたいで

それを聞いた樹達がバスケ部へ連れて行き、

そのまま入部をした

私達はいつも3人が部活が終わるまで

バイトや用が無い限り、教室で待っているから

今日も6時まで教室でダラダラと過ごしている

莉「ねえA」

「ん？」

莉「聞こうと思ってたんだけどさ」

「うん、何？」

インスタを流れ作業のように見ていた私に

莉奈が何か聞きたそうに声を掛ける

莉「Aのずっと待ってる幼馴染ってさ、
もしかして慎太郎のこと？」

「、、へ？」

莉「や、だから、花冠の人」

「や、ちゃ、あー、ね？」

莉「隠すの下手くそか(笑)」

私が4歳の時、彼にシロツメクサの花冠を貰った

" Aは俺と結婚するからね！ "

なんて、大きな目でニコニコした表情で

少し不格好ながらも渡してくれたことを覚えている

そんな言葉、あの時だけの約束の言葉だから

今この歳になって、誰かに言えば

馬鹿にされることくらい分かってる

だけど、あの時からずっと私は彼が好きだから

覚えてなかったとしても、いいんだ

自分だけが覚えていれば

「あの時言ってた言葉、慎太郎が
ちゃんと覚えてるわけないじゃん(笑)」

莉「でも会えたじゃん」

「まあそうだけど、会えただけで嬉しいよ」

莉「なーんだ、じゃあもう好きじゃないんだ？」

「別にそういうわけじゃないけどさ」

莉「慎太郎、バスケ部入ってから
めちゃくちゃモテ始めてるらしいよ？
早くしないと取られちゃうじゃん」

知ってる、彼が転校して来た次の日から

" イケメンが転校して来た "

なんて学校中がその話題で溢れかえっているのを

「頑張るから、いいし」

けど、どうやって頑張ったらいいかなんて

全然分からない

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