20話 ページ22
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しんっと静まり返る
カチャカチャと食器の音を鳴らして綺麗に食事を続けるのはコネシマのみ
まるで興味が無いかのようにこちらを向かない
『……あの、みなさん…ろ、ロボロさん…多いですよ……』
もくもくと私の皿に色々な食べ物を盛っていくロボロさん
r「Aちゃん、全部美味いからたくさんたべぇや！！！」
h「そうだね、野菜も美味しいよ」
o「聞いてくれれば何でも教えるで、ほら！これ豚肉やねんけどな？あそこにおるトントンから1部頂いた……」
t「ちゃうわオスマン！！！！！何教えとんねんアホか！！」
『トントンさん……大丈夫なんですか……？』
t「いや、ちゃうよ？Aさん、マジで俺の肉ちゃうで？？？？」
またわいわいと賑やかさを取り戻した雰囲気に少しほっとする
たくさん盛られたお肉をとりあえず
フォークやスプーンという食器を使って皆を真似て口へ運ぶどちらがフォークでどちらがスプーンという名前なのかは分からないけどこれから勉強しなきゃな、と考えてお肉の味を噛み締める
そんなAをまじまじと見つめて生唾を飲み込むメンバー
『！』
「！？」
『おいしい…………！』
薄く切って料理されたお肉は噛む力が弱い私でも噛み切れる丁度よさで口の中にじゅわっと広がる初めての味や食感
ゼリーなんかとは違ってちゃんと噛んで飲まないと喉に詰まりそうになる感覚も初めてで楽しい、と感じた
o「っはぁ、よかった、美味しいかぁほら、もっと食べな〜」
shp「これも美味いっすよ」
r「これも美味しいで！」
e「しっかり噛んでくださいね」
ぱくぱくとしっかり噛んで食べ続ける
何日も食べてなかったのもあるのかどんどんお腹に入っていくご飯、初めて食事が楽しいと感じた日だった
『楽しいんですね、食事って……』
g「これからはこうして食えばいい」
綺麗にナイフとフォークを使い口へ食べ物を運び
ワインを嗜むグルッペン
g「ここで暮らすにあたってもこれからの為にも
教養が必要だな、勝手に保護する側としての責任だ、エーミール、暫くAにある程度の知識を教えてやれ」
e「わ、私ですか！？」
g「適役だろ」
e「な、Aさんがいいのであれば……」
不安気に私をちらっと見るエーミールさんに
深くお辞儀してお願いします、と言う
g「決まりだな」
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