無知な少女は愛を知る【魔法パロ】 (ページ28)

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26話ページ28

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「ここが図書室ですよ」

朝食もほどほどにして
エーミールさんの言う通りシャワーを浴びさせてもらって身だしなみを整えて外に出れば部屋の前で待っててくれてたエーミール
今呼ぼうとしたところですよ、と言ってたがずっと待っていたんだろう

図書室の中は広く丁度良い室温が心地よかった
木製の高い本棚が奥へと続く図書室は木の独特な香りが鼻腔をくすぐる

『とても……その、綺麗……じゃなくて』

「素敵、ですかね」

『素敵……』

「心がひかれる……すばらしい、と言った意味ですよ」

『素敵です……とっても』

「ふふ、こちらへどうぞ」

エーミールさんについて行き
図書室の中のとある部屋へ案内される
アンティーク調の家具が揃えられた部屋で
机や椅子が綺麗に並び
綺麗な模様が彫られた食器棚が2つ並べられた
こじんまりとした部屋だが非常に綺麗な場所だった
ステンドグラスの窓からキラキラと陽が射し込んで
エーミールさんの髪を輝かせる

『ここ……』

「ここでこれからお勉強をしていこうと思います、綺麗なとこでしょう」

『はい、とても…………』

思わず息を飲んだ
口が閉じなくて
ぽけーとしてしまう

「ではそこに座ってください、お茶を淹れますね」

『いえ、そんな……』

「私が好きなんです、ぜひ飲んでください」

綺麗なティーセットを並べてお茶を注ぐエーミールさんはとても美しいなと思う
キラキラと光る色素の薄い瞳に魅入ってしまう

「では、Aさんがどこまで字の読み書きが出来るかをまず確認してからですね」

『よろしくお願いします……』

「ええ、こちらこそ」

ことり、と置かれたティーカップには透き通った綺麗なお茶が注がれており
独特な甘い香りが漂ってほっ、とする

暖かな日差しにあたりながら
エーミールさんの授業ははじまった＿＿

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