貧乏くじ ページ43
呆気なく女子達に見つかってしまう狗巻
この人達の察知能力は逸脱しすぎていないか…？などと1人で考えている間に､女子の1人に腕を掴まれる
ほぼ引き摺られるような形で女子達の集団の中心へと引っ張られる
「実はァ…Aちゃんに殴られちゃってぇ…」
「怖かったぁ！」
女子達は口々にAの蛮行(？)を吐露していく
たった2週間程の付き合いと言えど…日頃傍にいる後輩と､初見の派手な様相の女子達の言葉
どちらを信じるかなど分かりきっていることだ
自分はAに言われた通り､何も返答せずに うんうん と首を縦に振るだけ
早くこの場から立ち去りたいという気持ちでいっぱいだった
それを女子達は…何を勘違いしたのか更にヒートアップしてAへの罵詈雑言を捲し立てる
…まぁ､信用している後輩のことを とやかく言われるのは気分が悪い
だからと言って､今ここで反論すると女子達が何を言い出すか…
適当にあしらって逃げよう
自分は少しずつ…少しずつバレないように女子の包囲網から抜け出そうとする
それと同時に女子達も同様の動きで…離れることが出来ない
…本格的に困った
その時 リーダー格らしき女子が､自分の二の腕を両手で握ってきた
自分が驚いて動けなくなると､女子は少し頬を赤らめながら演技ったらしい笑みで…彼女の胸をソッと自分の腕に押し付けてくる
「？！！」
…こ､こんなにもスキンシップの激しい女性がいるものなのか…？！
高専にいる女子達に慣れていたせいか､世の中の広さというものを思い知った気がした
驚き半分､呆れ半分といった感情で一歩後ろに後ずさる
「やだ 照れてる〜！」
「ウブで可愛い〜」
あまりの居心地の悪さに逃げ出したくなる
「«は､離…»」
自分が呪言を使おうとした､その時…
獣の唸り声のような､バイクの排気音が聞こえた
奥の道から､爆音で滑走するバイクが近づいてくる
無駄に眩しいヘッドライトの明かりが､直に目に届き…自分は思わず顔を顰めて目を細めた
ライダーはやけにガタイのいい大男
ヘルメットを外したその顔は､お世辞を言っても優れたものではない
「…？！たっくん？！」
自分の腕を掴んでいた女子はパッと慌てて手を離して自分から離れる
…どうやら知り合いの様子
「あぁ？お前その男誰だよ」
「ち､違うのたっくん！その…こ､此奴 ナンパ野郎でさぁ！さっきから しつこくてぇ…」
その女子のクズっぷりに…自分は呆れてものも言えなくなった
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セイ - コメントありがとうございます！前述した通り､私文章を賞賛されることがすっごく嬉しいです…！これからも読んで下されば幸いです (2021年3月8日 23時) (
レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
庭にワニ - この作品がすごく好きです！表現から使う言葉からとても小説然としていて、もっとたくさん貴方の文が読みたくなりました。応援しています。 (2021年3月8日 14時) (レス) id: b2acb73c6a (このIDを非表示/違反報告)
セイ - 狗巻先輩推しなのバレちゃいましたか…えへ文章力で褒められるの少ないのですごい嬉しいです ありがとうございます (2021年3月2日 23時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
ロビン - 最近の更新で主様が狗巻推しなのめっちゃ伝わる、、笑これって狗巻と夢主ちゃんがくっつくＥＮＤってありますか？？いつも更新ありがとうございます！主様の表現の仕方で場面の状況が簡単に想像できるの本当にすごいです、、、 (2021年2月28日 23時) (レス) id: 955356ab25 (このIDを非表示/違反報告)
セイ - 待って待って自分がめちゃくちゃ考えた所アッサリバレてるの恥ずかしすぎる…もっと難しくしよう… (2021年1月31日 23時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セイ | 作成日時：2021年1月15日 3時
