呪術廻戦〜貳爪探し〜

カオスな空気 ページ26

「紹介します！今日から1年メンバーに加わる紅莇(アザミ)Aちゃんです！」

パパーン､と自らSEを追加していく辺り…慣れてるな､この人

「そんなまた唐突に…」

黒髪の少年は呆れたようにため息をついた

「まぁ悟が連れて来たってことはなんか事情あんだろ」

次に口を開いたのは…パンダ

…驚きを通り越して何処か呆れてきた

なんでもアリだ…

「A､紹介するよ 右から順に1年の伏黒恵､同じく1年釘崎野薔薇､そんで2年の禪院真希に狗巻棘､それにパンダ よし覚えたね！」

次々と出された名前

この一瞬で全員の名前を覚えろと…？

「それじゃ混乱するだけだろーが」

「やっぱり馬鹿は馬鹿だな」

「…いくら」

2年の先輩方はなんというか…

その…癖が強い…？

いや､オブラートに包むと個性の圧が凄い…

「…伏黒恵だ」

「ハキハキ喋れよ伏黒 私は釘崎野薔薇 女子の呪術師は少ないから､会えて嬉しいわ」

『あぁ ありがとう えっと…野薔薇…ちゃん？』

その言葉にプッと野薔薇は吹き出した

「野薔薇でいいわよ 呼びづらいし､性にあわないわ」

『…そっか』

少し不安だったけれど…1年の女の子はどうやら良い子そうだ

そんな野薔薇をドン引きしたような目で見ている伏黒

その視線に気づいた野薔薇は不服そうに睨みつける

「…何よ」

「…なんでも」

「あぁ？！サッサと言えやムッツリ野郎！」

いや､こっわ

態度違いすぎでは…？

「わりーな 野薔薇は少し こういうとこあんだよ」

私に声をかけてきたのは…確か2年の禪院先輩

綺麗な人だと心の底から思った

『いや…男子に対してだけ可愛こぶってる子よりは ずっと好感度高いですけど…』

「お前も中々なこと言ってるけどな」

キレのある返し

怒らせたらヤバいということは分かった

唯…一つ気になった

禪院先輩からは此処にいる人達とは違う…そんな雰囲気が…

伏黒と野薔薇が言い争っているのを横目に､私は先輩方へ向き直る

『ところで､禪院先輩は…』

「私を苗字で呼ぶんじゃねえ」

…いきなり態度が豹変した先輩

『え』

明らかな殺気のようなものを私に向けている

墓穴を掘ってしまったかもしれない…

「まぁまぁ真希 初対面なら仕方ねぇだろ」

「しゃけ」

…どうしよう 脳みそがオーバーヒートして､まるで機能しない

めちゃくちゃ怖い女子

苗字で呼ぶと異常に怒る先輩

近寄り難い雰囲気のする同級生

訳の分からない言葉を発している先輩

そしてパンダ…


幸先不安です…！

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