呪術廻戦〜貳爪探し〜

面接に向けて ページ21

「それじゃ､仮だけど此処が君の部屋ね 学長には僕から話を通しておくよ 明日､簡易的な面接があると思うから それまで好きにしてて」

『分かりました』

此処は学生寮の一室

木造で風情があり､シンプルで何かと落ち着いた雰囲気がある

…でも面接って事は まだ入学が決まっわけじゃないのか

それはそうだよね 一個人の判断で生徒の編入を決めるなんて不可能だ

ガタッゴンッ…


「…チッ痛ったぁ…何よもう…」


案内された場所の隣の部屋から僅かに声がした

私は其方の方に目を向ける

『…隣､誰かいるんですか？』

「あぁ 同じ1年の"釘崎野薔薇"って子の部屋だよ 今はもう遅いし寝てたんだろうけど…」

そっか 隣の部屋も女の子なんだ

『1年生は何人いるんですか？』

「君も入れて4人 次いでに悠仁は死んでることになってるから実質3人だね」

…今の一言で私の脳内に疑問が溢れる

『死んでるって…それに少なすぎませんか？』

「呪術師なんて､才能のある奴はそうそういないからね 悠仁は一度死んだんだけど生き返ってさぁ 丁度いいから死んだことにしてる」

うわぁ…情報が頭に追いつかない…

『…そ､それで先輩方は…？』

「2年が4人 その内1人は任務で海外に行ってるからね 高専にいるのは3人だけ 3年に秤ってのがいるけど停学中 他の3､4年生は…まぁ今は気にしなくていいよ」

…この人元から説明する気ないな

それにしても…この高校は四年制なのか

あまり聞いたことがなかったから少し驚いた

「じゃ､僕は今から学長の所に行ってくるから また時間になったら呼びに来るよ ゆっくり休みな」

『え…あ､はい分かりました…』

まだ聞きたいことは沢山あったのに…

五条先生はヒラヒラと手を振って､その場を去った

ちょっと適当すぎないか…？

麻倉刑事の言ってた言葉の理由が分かった気がする…

『はぁ…』

私はボスっと仰向けにベッドへ倒れ込んだ

疲れた…

眠いのに､寝たくない

明日…っていうか今日は学長との面接もあるんだ

しっかり寝ないと…

私はゆっくりと目を閉じた

…面接を通ったら､私は此処で学ぶのか

勉学､体術､そして呪術…

それらを学ぶことで私の腐りきった人生にも意義が生まれる

私はそれが…何よりも嬉しかった

…そして､私は気づかないうちに眠りに落ちていた

久しぶりに…悪夢を見ることもなくグッスリと眠れた夜だった

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