信用のできる人 ページ12
「お前ら､ちょっと鑑識続けといてくれ 俺たち3人は外で話してくる」
「はい！」
麻倉刑事に連れられ､私と五条は外に出た
マンションの7階
まあまあ高いこの場所で､警察官も野次馬もまるでいない
麻倉刑事が人払いしたんだと思う
五条はマンションのヘリに寄りかかりながら腕を組む
9月とはいえまだ少し蒸し暑い
わざわざ誰もいない場所で…
何か他の人達に聞かれてはまずいことでもあるのだろう
「…さてと､此奴は"五条悟" 都立呪術高等専門学校の教員だ 正直俺には此奴が教職という責務を全うできるとは到底思えん」
「酷くない？」
2人は…確か何度か捜査に携わったとか
いや､それよりも…
『呪術…』
馬鹿らしい そうとさえ思えたが､事実ああいう化け物が存在するんだから呪術という物があってもおかしくはない
「ところで…君はいつから呪霊が見えるようになったの？」
『呪霊って､あの化け物達のことですよね？今日が初めてです あ…でも1ヶ月ほど前にそれっぽい物は見ました』
その言葉に､麻倉刑事は驚いたように感嘆の息を漏らす
「突然か 何か原因があるとすれば…その呪物だろうな」
刑事は私のポケットに向かって指をさす
「その呪物､一級程の代物だろう そんなもの持ち歩いてたら見えねぇモンも見えるわな」
そんな簡単に…
「いやぁそれはどうかな 大抵呪物を持ち歩いてたら呪霊がワンサカ集まって見えるようになる前に殺されるでしょ」
五条がサラッと恐ろしいことを笑いながら告げる
きっと今まで殺されなかったのは呪符のお陰だろう
しかしなぁ…由梨の爪が呪物…
『…人の身体の一部が､呪物になるなんてこと有り得るんですか？』
「ないよ "普通"はね」
五条はさも当然と言った風
アッサリとしすぎている
「人の身体…？」
眉間に皺を寄せて麻倉刑事はボヤく
刑事の疑問に五条は無視して話を続けた
「君自身から溢れ出てる負のオーラ､それにその爪の持ち主…恐らく呪霊に殺されてるね」
…やっぱり､か
何となく分かっていた
1ヶ月前に見たあの化け物に…由梨は殺されたんだ
「この呪物を手に入れた状況､詳しく教えてくれるか？言える範囲でいいが…」
刑事が私の顔色を伺うように聞いてきた
きっと触れてはいけないことだと思ったのだろう
「ちょっと麻倉〜そういう女の子に対するデリカシーがないからいつまでも刑事止まりなんだよ？」
『いえ､私もやっと…この話を信じてくれる人に会えたんですから』
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セイ - コメントありがとうございます！前述した通り､私文章を賞賛されることがすっごく嬉しいです…！これからも読んで下されば幸いです (2021年3月8日 23時) (
レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
庭にワニ - この作品がすごく好きです！表現から使う言葉からとても小説然としていて、もっとたくさん貴方の文が読みたくなりました。応援しています。 (2021年3月8日 14時) (レス) id: b2acb73c6a (このIDを非表示/違反報告)
セイ - 狗巻先輩推しなのバレちゃいましたか…えへ文章力で褒められるの少ないのですごい嬉しいです ありがとうございます (2021年3月2日 23時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
ロビン - 最近の更新で主様が狗巻推しなのめっちゃ伝わる、、笑これって狗巻と夢主ちゃんがくっつくＥＮＤってありますか？？いつも更新ありがとうございます！主様の表現の仕方で場面の状況が簡単に想像できるの本当にすごいです、、、 (2021年2月28日 23時) (レス) id: 955356ab25 (このIDを非表示/違反報告)
セイ - 待って待って自分がめちゃくちゃ考えた所アッサリバレてるの恥ずかしすぎる…もっと難しくしよう… (2021年1月31日 23時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セイ | 作成日時：2021年1月15日 3時
