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46話 side you ページ47

「っ…A!」


肩を揺さぶられる感覚に目を開けた。


『んん…何?』


いつの間にかデスクで寝てしまっていたらしい。


顔を上げれば博孝がこちらを覗き込んでいた。


清「大丈夫か?」


『大丈夫、なんか用?』


あの日からなるべく顔を合わせないようにしていた。


清「領収書、持ってきた。任務でかかった経費の。」


『そう。じゃ、預かる。』


清「何で帰ってこないんだよ。」


『仕事だって言ってあるでしょ。』


清「それだけか?」


『んなわけあるか。すっとぼけんな。』


清「怒ってんのな。」


『当たり前じゃん。』


朝日が差し込む職員室に不穏な空気が流れる。


『博孝が全部悪いわけじゃないって分かってるけど…言ってくれても良かったじゃん。』


清「悪かったよ。黙ってて。」


『何で受けたの?』


清「そりゃ、お前が好きだからだろ。」


『はぁー!?』


思わず立ち上がって、博孝に詰め寄る。


清「いや気づけよ。あれだけ言ったんだから。」


『だって、それは…家が頼んだから逆らえなかったんだと…』


距離の近さに気付いて、気まずくなりいったん離れる。


清「俺は…」


しかし離れたにも関わらず、その分博孝に距離を詰められた。


清「ずっとAが好きだよ。アメリカに留学したのも、強くなきゃお前の家に認められないと思ったから。」


鼻先に博孝の顔。


『こういうのは五条君にされないと萌えない。』


清「おい、こんな時まで五条かよ。」


『私の心臓をバックバクのドッキドキに出来るのはただ一人、五条悟のみ!』


清「お前状況理解してる?このままキスだって出来るんだけど?」


『はいはい、離れて。』


グッと近づけられた距離を押し返す。


清「A、俺は本気だよ。」


『私は幼馴染としか思えない。』


清「そんなのこれからいくらでも変わる。」


『無理、変わらない。』


清「無理じゃない。それに、姫乃宮家は俺との婚姻を進めるつもりだよ。」


『…っ私は認めない!』


清「姫乃宮家が本気なのはAが一番分かってんだろ?」


『それなら私は家を出る。』


清「それこそ無理な話じゃん。俺の事好きになった方が、楽だよ。それに、愛するより愛される方が幸せになれるって。」


『恋愛に楽とかないから。それに私は一生愛したい派。』


博孝を置いてそのまま職員室を出た。


清「俺だって楽じゃねーっつうの。」

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タン塩(プロフ) - ファニー☆さん» ファニーさん!嬉しいですー!こちらこそ本当にありがとうございます!申し訳ないなんて言わないでください(;_:)コメント頂けると本当に励みになります(*'▽')!執筆頑張りますのでよろしくお願いします<(_ _)> (2021年3月2日 21時) (レス) id: d74646fb38 (このIDを非表示/違反報告)
ファニー☆(プロフ) - また書き込んで申し訳ないですが……毎回毎回読む度に心鷲掴みされて仕方がないくらいハマっています(笑)本当にありがとうございます(。´Д⊂)笑 (2021年3月2日 6時) (レス) id: b49809007e (このIDを非表示/違反報告)
タン塩(プロフ) - ファニー☆さん» 初めまして(^^)コメントありがとうございます!とても嬉しいです!今後もファニーさんに楽しんでいただけるよう頑張りますので、よろしくお願いしますm(__)m (2021年1月24日 11時) (レス) id: b435baf74f (このIDを非表示/違反報告)
ファニー☆(プロフ) - 初めまして(^^)今までにない設定もので面白いです!果たしてどうなるのか!?展開が楽しみです♪素晴らしい作品ありがとうございます! (2021年1月24日 6時) (レス) id: b49809007e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タン塩 | 作成日時:2021年1月21日 1時

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