１７話 ページ19
ある一室で、ただただ紙をめくる音が響く。そして、その音がピタリと止まれば、今度はペンを走らせる音がたちまち聞こえ始めた。
そして、またピタリと止む。
「……さっぱり分からない！！」
Aは、マスタングに与えられた部屋で本に囲まれながらも、国家試験に合格するために勉強していたのであった。
是非ともマスタングに教えてもらいたかったが、どうやら相当仕事が溜まっているらしい。Aは我儘を言える立場ではなかったので、マスタングが持ってきてくれた本とともに、自力で勉強をしていた。
「あぁ、なんで前の世界でもっとしっかり化学をやっとかなかったんだろう…。」
すると、扉を叩く声が聞こえ、Aは机に突っ伏していた顔をあげた。
しかし、時計を見てみると、マスタングと別れてからまだ一時間弱しか経過していなかった。不思議に思いながらも、どうぞ、と声をかける。
「よっ！やってるやってる！」
「エドさん…！！」
扉から現れたエドは、いつも通りに綺麗な金色の髪を三つ編みに束ね、人懐っこい笑みを浮かべていた。
「どうだ？勉強の方は。」
「う……そ、それが…今ちょうどわからない部分があって。」
「なら、俺が教えてやるよ。」
エドワードはこちらにゆっくりと歩いてくる。
「え、でも、エドさん達調べものがあるんじゃ…？」
「あー…実は、俺らも行き詰まってるっていうか…。だから、今日は少し早めに切り上げてきたんだ。」
と、少し苦笑いをする。
そして、Aのそばに来ると、近くにあった椅子を引っ張ってきて、Aの隣に椅子を置いてそこに座った。
ただ隣に彼がいるだけなのに、ほんの少しだけ、体温が上がった気がした。
「で、何処が分からないんだ？」
「…あ、え、えっと、ここです！」
Aは、エドワードに本を渡し、わからない箇所を指で指す。すると彼は、口元に手を当て、本を読み始めた。
「(…な、なんだろう…私、なんか今日おかしい…。)」
Aは、ほんの少し顔を下に俯かせる。きゅっと目を瞑り、彼に気づかれないように小さく息を吐く。
「……なぁ、A」
─────────────────────
変なところで切っちゃったあぁぁ…！！汗
つ…続きます…！！
もうちょいお付き合い下さい！！
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キラ(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみに待ってます！ (2018年11月3日 17時) (
レス) id: 4b08e8e764 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - エド落ちｷﾀあああ！ (2018年9月30日 12時) (レス) id: 4351e9dc27 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - すごいなあ、彼女ちゃんは身体はってでも、二人を守ろうしたのね、それにエドは彼女ちゃん好きなんだ次回はどうなるのかな楽しみです (2018年7月3日 8時) (レス) id: 593bd57e41 (このIDを非表示/違反報告)
まーぶる(プロフ) - 晋陽さん» ひぇぇぇコメントありがとうございます！！頑張ります！これからも宜しくお願いします！ちなみに私もグリリン好きです← (2018年1月29日 22時) (レス) id: 88c9b03fcd (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - とっても面白いです！更新頑張って下さい！ちなみに、グリリンが好きです！← (2018年1月29日 19時) (レス) id: 8ef45f8c23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まーぶる | 作成日時：2017年12月27日 13時
