新人ライバーは小説家志望！その４

再起に至りたい ページ15

結論を言うと、私は生きている。

怪我の具合として、右肩の脱臼と骨折とのこと。思いっきり重傷だ。
事件の翌日に私は目を覚ましたらしい。

手術は無事に成功、全治3カ月、リハビリは経過を見ながら約3週間。
最低でも私は4カ月近く配信を休むことになる。

私は、生きている。
それと同時に、悔しい。
悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。

私の未来はこれからだったのに、これからやれることがたくさん増えるはずだったのに。
色んな人が期待してくれてる。頼ってくれてる。応援してくれてる。好きと言ってくれる。
それなのに。
訳が分からない事象で、私の一歩は止められた。

「とにかく、暫くは入院して安静に過ごしましょう。悔しい気持ちはわかりますが、今は堪え時です」
「ありがとうございます、先生」
『……』

病院は個室を用意してもらった。職業上、身バレを防ぐためだろう。お母さんが言うには、にじさんじが入院費の半額を払ってくれたらしい。ホワイトがすぎる。

「会社の人達から愛されてるのね」
『…そうだね』

お母さんがここにいることも相まって、自分の感情の置き場に困る。久しぶりに話すな、お母さんと。

「ちゃんと稼げる仕事をしてるから安心してほしい。そう言ってくれてたけれど、間違いじゃなかったみたいね」
『嘘は言ってないでしょ』
「えぇ」


「ごめんなさい、美乃。今まで貴女に気を遣わせてしまって」
『え』

「貴女は私に気を遣って早く自立しようとした。中学で学業と部活を両立させて、高校推薦で一人暮らしを始めて、良い大学に入って。私は最初安心した。この子は私にもあの人にも似ず、強い子に育ってくれたと」
『…』
「でも違った。強くさせたのは私達だった。貴女に付いた傷を癒してあげ切れないまま独り立ちさせてしまった。ずっと後悔してた」
『そんなこと』
「連絡を取りたいと思ってた。でも、貴女が私を嫌ってて連絡を極端にしてこないなら、その意思を尊重したいと思った…」

「だから嬉しかったの。緊急連絡先に私の番号があったことが。ごめんなさい、貴女がこんなに大変な時なのに…私…」
『…お母さんは、私のこと嫌いじゃないの？だって私の顔は＿』
「大好きよ、ずっと大好きよ美乃。貴女が人に愛されてると知って、私は本当に嬉しかった」

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