第46話 ページ4
空中で身動きが取れない加茂に帯電した鵺が体当たりする。
だが、加茂は懐から取り出した輸血パックを鵺に投げつける。輸血パックから出た血は、迫ってきていた鵺を捕らえる。
「私は、負けるわけにはいかないのだ！」
着地した3人は再び接近戦に移ろうとした、その時だった。
上空に伸び続ける樹木、地中を這うかの如く、視界を覆っていく。
それらは足を止めたA達の元に迫ってくる。
「なんだこれは！」
樹木を視線で追っていくと、建物の屋根を走っていた狗巻を見つけた。
「狗巻先輩！？」
『逃 げ ろ』
こちらに気づいた狗巻は、呪言でA達の体を動かした。視線を後ろに動かせば、自分達のいた足場には既に樹木が突き刺さっていた。狗巻の呪言がなければどうなっていたか。
樹木の勢いが止んだら今度は帳が降り始めた。
「帳まで…どうやって結界を抜けてきた…」
樹木を操っていたと思われる呪霊が建物の入り口を塞ぐように立つ。体長は2m以上はあるだろうか、左腕は何かで包んでいるのか解らないが右腕しかない。頭部には2本の目の樹のようなものが生えている。
Aはこの見た目に見覚えがあった。以前、五条を襲った特級呪霊2体の内の1体と特徴が酷似していたのだ。
「コイツら、未登録の特級呪霊！しかも
その時のAは「絵、相変わらず下手だな」と緩い感想を持っていたのだが、まさか高専に侵入できるほどの能力を持っていたとは思わなかった。その上、帳の下ろし方を知っている呪詛師と組んでいる。しかも、呪術師が集まる交流会をしているときに敢えてやって来るなんて、相当な実力がなければできないことだ。
Aは舌打ちをする。実力が解っていない特級呪霊に対して、学生4人で相手しなければならない。生き残り、勝つ。
その思考を止めたら、死ぬ。
それほどの相手が、目の前にいる。
もう、少年院でのようなことは繰り返さない、絶対に。
Aは、意志を固めた。
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ヨッシー(プロフ) - プスメラさん» コメントありがとうございます！作品説明に書いてある通り、五条悟オチです。応援ありがとうございます。 (2021年2月15日 14時) (
レス) id: 315b29eacb (このIDを非表示/違反報告)
プスメラ - ヨッシーさん、この小説は五条悟オチですか？続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年2月14日 23時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨッシー | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/zyoui1/
作成日時：2020年12月23日 10時
