自由謳歌系ライバー【lrn】 (ページ18)

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裏ページ18

「はい、配信切れてる」
『ちょっと何で急に配信切ったの！挨拶できなかったんだけど！』
「…お前が、ちょっと照れさせるようなこと言うから」
『え？』
「俺とFPSやるの、そんなに楽しい？」
『楽しいよ、楽しくない相手とコラボなんて誘わない』

あぁ、コイツはそういうことを素で言う女だ。わかりきってただろ。何でわざわざ聞きに行って自分のブレーキを壊そうとするんだよ俺は。
お前は知らないだろ、俺がどんな下心を持ってお前と接してるのか。オフコラボする度に俺の鼓動がすげぇ速くなってんの、知ってる訳ねぇよな。

「はぁ。帰るだろ、送ってく」
『うん、ありがとう。言っておくけど、家までは』
「わーってる。家の最寄りまでしか行かないから。ほら、事務所のゲート通じて駅まで行くんだから、早く行くぞ」
『うっわ本当だ、急がないと』

本当は、終電逃しちまえばいいのにって思ってることも。

『明日は家事とかやらないとなぁ』
「お前はこまめにやってそうだもんな」
『伊達に一人暮らし長いからね』

本当は家に帰りたくないって思ってるお前を、エデン(ここ)に引き留めたいって思ってることも。

『エデンの夜は相変わらず派手だね』
「まぁなぁ。俺らからすれば見慣れた光景だけど。いうて東京もすげぇからな」
『あはは、それは否定できないｗ』

本当は手を繋ぎたいって思ってることも。

ﾌﾞｰﾌﾞｰﾌﾞｰ

『……』
「携帯、いいのか？」
『あぁ、うん。いいよ』

お前の精神をすり減らしてる原因をどうにかしてやりたいと思ってることも。

『……』

東京で会うとき、いつも誰かの視線を気にしているお前を、抱きしめて安心させてやりたいって思ってることも。

『じゃあね、ローレン』
「おう、またな」

言えるわけねぇだろ、そんなこと。
お前は何も話してくれねぇし、詮索されるのを嫌うって、俺はもう知っちまってるから。

お前は俺を、ただの一緒にゲームを楽しめるダチ(・・・・・・・・・・・・・)としてしか見てないから。

言えるわけねぇじゃんか。